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2007 年度 実績報告書

人間・物体間インタラクションの理解に基づく動作と物体の自動認識

研究課題

研究課題/領域番号 18300065
研究機関立命館大学

研究代表者

島田 伸敬  立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (10294034)

研究分担者 白井 良明  立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50206273)
田中 弘美  立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10268154)
李 周浩  立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (80366434)
キーワード物体認識 / インタラクション / イベント検知 / ジェスチャ / 人体姿勢計測 / ヒューマンインターフェース / 対話的 / 領域分割
研究概要

本年度は,まず昨年度にひきつづき,手元をズームアップした映像から物体に対する動作・操作を推定するための,手形状の詳細な推定手法の研究を行った,推定すべき動作の粒度の精粗に応じて2通りの手法を検討した.
1)3次元手形状モデルの当てはめに基づき,背景中からの手領域の切り出しと姿勢推定を同時に行う手法を研究した,この手法では,あらかじめ用意した一般的な手指形状モデルから,どのような輪郭線や内部のテクスチャ(皺や隠蔽による境界線)が生じるかを解析しておき,取得された実画像に対する尤度が最大になる候補を探索することによって実現した.この際,まぎわらしい背景シーン,モデルと実際の手形状の差異や画像取得時のカメラパラメータの差異ならびにノイズによってあやまった照合が行われることを考慮し,あらかじめどのような照合誤りがありうるかを想定して照合度合いを評価をする手法を開発することにより,従来手法よりロバストに背景から手領域を切り出すことができ,かつ正確に手指の姿勢(位置,スケール,向き,および各関節角度)を推定することができた(国内外の著名会議会議にて発表).
2)前記の手法は比較的精細に手指の形状を推定できるが,計算コストがかかり,また物体部分の検出に別の手法を必要とする制約がある,そこで,道具を持つことによる背景および隠蔽を含んだ場合に人間の手が物体を把持するパターンを分類する手法を研究した.昨年度までで背景差分に基づいて手および物体領域を抽出して,部分空間法による判別実験を行ったが,差分画像の不完全さが性能を著しく劣化させることが判明したので,部分空間に繰り返し射影を行うことによる前景画像の修復をおこなう手法を開発した.背景が比較的単純で照明を制御できる環境下では6種類ほどの把持パタンを識別して,コップやペン,カッターなど,手のみあるいは物体のみの映像では判別の難しいものを,手と物体の相互作用を学習することで,不完全な前景を適切に復元しつつ物体識別することができること示した(次年度に国内外著名学会にて発表予定).
さらに,複数人物による持込・持去の同時発生に対処すべく,複数人物追跡,背景推定の精度向上について研究した。現行プロトタイプシステムの実環境における耐久試験結果では,影の影響による誤検出が多く発生し,対話ベースの検索に支障をきたすレベルであり,影・短期の照明変動対策が必要なことが判明した.
また昨年度プロトタイプを実装した,持ち込み持ち去りを検知してデータベースに保存し,音声とジェスチャインターフェースによって現場にて持込,持去の履歴を問い合わせることのできるシステムにおいて,検索された情報(映像)提示するため,非固定式のプロジェクタ提示方式を開発し,テーブル表面や壁面,床面などの任意の位置にゆがみの少ない映像を投影することを可能にした.

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件)

  • [雑誌論文] 複雑背景下におけるモデルの照合誤りを考慮した手指形状推定2008

    • 著者名/発表者名
      今井 章博, 島田 伸敬, 白井 良明
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌D Vol.J91-D No.3

      ページ: 784-792

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis by Reality-Based Simulationに基づく関節物体の力学的機能推定2007

    • 著者名/発表者名
      大田 博義, 木村 朝子, 島田 伸敬, 田中 弘美
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 D Vol.J90-D No.7

      ページ: 1799-1811

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hybrid tracking besed on color histogram for intelligent space2007

    • 著者名/発表者名
      K.Morioka, J.-H.Lee, Y.Kuroda and H.Hashimoto
    • 雑誌名

      Artificial Life and Robotics Vol.11 No.2

      ページ: 204-210

    • 査読あり
  • [学会発表] Image-Based AutomaticcDetection of Indoor Scene Events and Interractive Inquiry2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro MAKI, Noriaki KATAYAMA, Nobutaka SHIMADA, YoshiakiSHIRAI
    • 学会等名
      FCV2008
    • 発表場所
      大分、日本
    • 年月日
      2008-01-25
  • [学会発表] 環境非固定型パンチルトプロジェクタの姿勢変化に起因する歪みの補正手法2007

    • 著者名/発表者名
      宮下 智至, 李 周浩
    • 学会等名
      計測自動制御学会シズテムインテグレーション部門講演会, 3L2-5
    • 発表場所
      広島、日本
    • 年月日
      20071220-21
  • [学会発表] Hand Posture Estimation in Complex Backgrounds by Considering2007

    • 著者名/発表者名
      A.Imai, N.Shimada and Y.Shirai, …, 2007
    • 学会等名
      Asian Conf.on Computer Vision(ACCV)
    • 発表場所
      東京、日本
    • 年月日
      20071018-22
  • [学会発表] HMMを用いた手話認識のための学習データの自動合成2007

    • 著者名/発表者名
      新庄 智子, 山田 寛, 松尾 直志, 白井 良明, 島田 伸敬
    • 学会等名
      ヒューマンインタフェースシンポジウム
    • 発表場所
      東京、日本
    • 年月日
      20070903-06
  • [学会発表] 手話認識のための状態遷移構造推定2007

    • 著者名/発表者名
      松尾直志, 白井良明, 島田伸敬
    • 学会等名
      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)予稿集
    • 発表場所
      広島、日本
    • 年月日
      20070730-0801
  • [学会発表] 複雑背景下におけるモデルの照合誤りを考慮した手指形状推定2007

    • 著者名/発表者名
      今井 章博, 島田 伸敬, 白井 良明
    • 学会等名
      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)予稿集
    • 発表場所
      広島、日本
    • 年月日
      20070730-0801
  • [学会発表] 動画に基づく部屋内シーン変遷の自動検地と対話的イベント検索システム,2007

    • 著者名/発表者名
      片山 憲昭, 牧 和宏, 島田 伸敬, 白井
    • 学会等名
      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)予稿集
    • 発表場所
      広島、日本
    • 年月日
      20070730-0801
  • [学会発表] 移動投影装置を用いた強化現実システムの開発2007

    • 著者名/発表者名
      李 周浩
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 発表場所
      秋田、日本
    • 年月日
      20070510-12
  • [学会発表] Automatic Diagnosis System of Golf Swing2007

    • 著者名/発表者名
      M. Ueda, Y. Shirai, M. Oonuki
    • 学会等名
      3rd Congres on Sports Technology
    • 発表場所
      Sigapore
    • 年月日
      20070000

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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