研究概要 |
1.3次元人体動作データに関する技術 動作データの意味に基づく検索の基盤技術として,帰納論理プログラミング言語を用いた動作の分類規則導出機構を開発した.その成果は,来年度に国内外の学会で発表する予定である.また,動作データの再利用方法として多重線形解析のテンソル分解を用いたデータの圧縮手法を開発し,その成果を国際会議で発表した. また,事故や災害の際の動きのデータを系統的に収集し,動作データ新たな利活用法を開拓するためのデータ基盤整備を実施した.(栗山) 2.3次元人体形状データに関する技術 人体の表皮形状,動き,および主観的評価の変化を機能的人間モデルとして構築する手法を国際会議で発表した.また,指の曲げに伴う手表皮の動きの解析を国際的な学術雑誌で発表した.(特丸) 距離尺度を形状データに適応させ,検索性能を向上させる手法を開発した.また,検索の対象とするデータベースに含まれる形状の特微量群からそれらに固有の部分空間を教師無しで学習する手法を提案し,非線形な部分空間を推定する多様体学習手法を導入した.多重解像度特徴抽出手法と組み合わせた際の性能を3次元形状検索コンテストSHREC2006にしたがって評価した結果,1位の手法とほぼ同等の検索性能を示すことができた.(大渕) 人体等の3次元形状モデルの特微量を自動抽出し,類似するパーツを検索するシステムのプロトタイプを開発した.独自のアイデアである「周辺強調画像(PEI)」を含んだ4つの特徴量:(1)Depth Buffer +PEI,(2)シルエット画像+PEI,(3)輪郭画像,(4)ボクセル表現,を統合した複合特微量を定義した.また,これらの特微量に正対・正規化処理を施した後に周波数スベクトルの低周波成分だけを取り出した圧縮表現を導入することにより,ベンチマークデータセットにおいて既存手法を凌駕する検索性能を達成した.(青野)
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