研究課題
本研究は、舞踊動作を自動的に創作する“自動振付システム"の開発を通して、ダンスといつ芸術的な身体動作に内在する構造と美意識を操作可能な形式で記述することを目的とする。2008年度は、データ、アルゴリズム、インタフェースについて以下の作業を行った。データ:2007年度に引き続き、コンテンポラリーダンスの基本的な動きを対象として、モーションキャプチャシステムを用いたデータ収録を行った。クラシックバレエに関しては、コンテンポラリーダンスとの融合振付を念頭におき、レッスンの基本ステップに限定せず、舞台作品の動作もモーションデータとして収録した。これらのデータは、自動振付システムが利用できるように加工、編集した。アルゴリズムとインタフェース:アルゴリズムに関しては、コンテンポラリーダンス用の自動振付アルゴリズムを改良、拡張した。このアルゴリズム開発には、平山素子(筑波大学)が連携研究者として協力した。インタフェースに関しては、すでに開発済みの“Web3D Dance Composer"に新しい機能を追加した。また、コンテンポラリーダンスのアルゴリズムとインタフェースについて、筑波大学の学生を被験者とした評価実験を行った。以上の作業を行った結果、コンテンポラリーダンスの自動振付については、学習教育用および創作支援用のシステムとしての有用性が実証されると同時に、十分に実用化するためには評価と改良がさらに必要なことが明らかになった。研究の成果は、SIGGRAPH ASIA、人文科学とコンピュータシンポジウムなどで発表した。
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Research in Dance Education vol. 10, no. 1
ページ: 17-32
情報処理学会人文科学とコンピュータシンポジウム論文集 vol. 2008
ページ: 217-222