研究課題
研究計画の第二年度において、蛍光修飾DNAを用いたポリアクリルアミド電気泳動実験による詳細な解析を行って、DWPCRの基本要素反応である鎖置換をともなう「ルール保護」反応によって駆動される、複数回のWPCR反応が進行することを実証した。さらに、バイオ研究への応用を可能にする大きな成果として、生理的な等温条件下で行うDWPCR反応にも成功した。この成果は、DNAコンピューティングに関する国際会議「DNA14(2008年6月、プラハ)」に口頭発表として論文が採択された。競合的ヘアピン形成システムに関する精密な熱力学的モデルを構築し、WPCR反応の制御をシミュレーションによって支援するための近接消光を利用した実験を行うために、複数の蛍光基を用いて実験を行い、消光能力やその温度依存性に関するデータを蓄積した。現在、そのデータにもとづいて最適な使用蛍光基の組み合わせを検討している。DNAコンピュータによる情報処理結果の読み取りを自動化するリアルタイムPCRを利用した手法を、マレーシア工科大のIbrahim博士と共同で開発し、その性能評価および最短経路問題への応用を行った。我々が開発した、反応システム中のすべてのDNAのハイブリダイゼーションプロセスをシミュレLションするソフトウェア「NucleicPark」を公開し、インターネット上で利用できるようにするためC#およびJ#言語への予備的な移植を行った。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件)
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