大脳皮質連合野における抑制性神経細胞のギャップ結合ネットワーク

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18300108
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 神経科学一般
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 福田 孝一 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (50253414)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2008
• キーワード: 神経情報処理・ギャップ結合大脳皮質 / 大脳皮質 / GABA

研究概要

神経細胞どうしの連絡は通常化学シナプスで行われますが、その連絡は間接的です。ギャップ結合(電気シナプス)は細胞質どうしを直接連結するため、結合した神経細胞の電気的活動が同期し、そのことが脳の高次機能にも重要と考えられています。本研究では大脳皮質連合野や線条体において、ギャップ結合による密なネットワークの存在を初めて実証しました。特にギャップ結合ネットワークの三次元構造やダイナミックな性質を、世界で初めて目に見える形で示しました。

研究成果

• [雑誌論文] Network architecture of gap junction-coupled neuronal linkage in the striatum (2009)
  • 著者名/発表者名: Fukuda T.
  • 雑誌名: Journal of Neuroscience 29 ページ: 1235-1243
  • 査読あり
• [雑誌論文] ギャップ結合による神経細胞ネットワーク (2008)
  • 著者名/発表者名: 福田孝一
  • 雑誌名: 顕微鏡 43 ページ: 188-197
  • 査読あり
• [雑誌論文] Structural organization of the gap junction network in the cerebral cortex (2007)
  • 著者名/発表者名: Fukuda T.
  • 雑誌名: Neuroscientist 13 ページ: 199-207
  • 査読あり
• [学会発表] Correlated CLSM-EM法による神経細胞間ギャップ結合ネットワークの解明 (2008)
  • 著者名/発表者名: 福田孝一
  • 学会等名: 第113回日本解剖学会「神経解剖学方法論 : 壁を越えるための技術の創造」
  • 発表場所: 大分大学
  • 年月日: 20080327-29
• [学会発表] 線条体のパルブアルブミン含有GABA作動性神経細胞間に形成されるギャップ結合の形態学的特徴 (2008)
  • 著者名/発表者名: 福田孝一, 小坂俊夫
  • 学会等名: 日本解剖学会第64回九州支部学術集会
  • 発表場所: 福岡大学
  • 年月日: 2008-10-25
• [学会発表] ギャップ結合を介して線条体のパルブアルブミン含有GABA ニューロンが形成する樹状突起ネットワーク (2007)
  • 著者名/発表者名: 福田孝一、小坂俊夫
  • 学会等名: 日本解剖学会
  • 年月日: 20070327-29
• [学会発表] Gap junctions linking dense and wide-ranging networks of neurons in the cerebral cortex and striatum (2006)
  • 著者名/発表者名: Fukuda T, Kosaka T
  • 学会等名: The 16th International Microscopy Congress
  • 発表場所: Sapporo
  • 年月日: 20060903-08
• [学会発表] Dendritic network of cortical interneurons linked by gap junctions (2006)
  • 著者名/発表者名: Fukuda T.
  • 学会等名: The 35th SEIRIKEN international symposium - Recent advances in cortical and hippocampal microcircuits
  • 発表場所: Okazaki
  • 年月日: 20060724-26
• [学会発表] 皮質下GABAニューロンがギャップ結合を介して形成する樹状突起ネットワーク (2006)
  • 著者名/発表者名: 福田孝一
  • 学会等名: 日本解剖学会九州地方会
  • 年月日: 2006-10-21