研究概要 |
GFPTgブタ(静岡県中小家畜試験場:河原崎博士らとの共同研究)とクサビラTgブタ(明治大学長鳴博士らとの共同研究)より骨髄細胞を採取し,培養の上骨髄由来間葉系幹細胞(MSC)を樹立した。樹立したMSCはIn vitroで脂肪細胞や骨細胞への分化能を確認した。 本結果を得た上で平成19年度はさらに下記2点を検討した. (1)本細胞を筋肉障害のラットの大腿動脈より注入して第1および3日目に注入細胞をマーカー遺伝子をもとに追跡した.同時にコントロールとしてラットMSCを同様に注入した.後者できわめて効率よく筋肉内にマーカー細胞が存在したが,前者ではほとんどその細胞が確認できなかった,そこで次なる実験を行った. (2)マーカー遺伝子を持つブタMSCをラット胎児メタネフロン(腎臓原基)に注入した.本系は,胎児臓器への移植で拒絶反応を回避できる利点がある.注入細胞はラット腎臓原基内で分散し,一部尿細管や糸球体へと分化が確認された. 今後,このようなマーカー遺伝子が搭載されたブタMSCを用いて,他の幹細胞との違いを研究したり,肝臓細胞への分化誘導に使用する研究を遂行する予定である(平成20年度予定記載),
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