研究課題/領域番号 |
18300165
|
研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
松田 武久 金沢工業大学, ゲノム生物工学研究所, 教授 (60142189)
|
研究分担者 |
渡邊 剛 金沢大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60242492)
木戸秋 悟 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (10336018)
高松 洋 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20179550)
大箸 信一 金沢工業大学, ゲノム生物工学研究所, 教授 (90387340)
|
キーワード | 生体材料 / 細胞組織 / 人工血管 / 生体力学 |
研究概要 |
本研究では、これまで開発してきた要素材料と要素技術をより高精密化し、生体内流血下で他の大量に存在する血液細胞(血小板、白血球)は接着させず、内皮前駆細胞のみを選択的に捕捉し、経時的に内皮細胞への分化、増殖、単層形成化による新しい血管再建技術の設計概念、作動原理とプロトタイプ・デバイスを提唱し、臨床応用に極めて高い可能性を与えるシステムを世界で初めて提唱し、実証することにある。In situ捕捉の作業原理は、内皮前駆細胞だけが有する細胞膜の受容体(レセプタ)を利用して、内皮前駆細胞のみを選択的に捕捉するものである。即ち、細胞に共通に発現している接着白質のレセプタ(インテグリン)を介さず、内皮前駆細胞のみに発現しているレセプタ(内皮増子因子Vascular Endothelial Growth Factor VEGF)のレセプタ(Flk-1、Flt-1等)を標的とし、VEGFあるいはレセプタの抗体を材料表面に固定することを、radial flow chamberで実証した(欧文誌投稿中)。ヘパリン重合体およびヘパリン含有人工細胞外マトリックスのゲル層の内腔面構築とVEGFあるいはFlk-1抗体の高密度表面固定化したマトリックス層を形成できた。恒常的に負荷される動脈力学場に感受し、拍動圧で伸縮する筒状弾性体は小口径の動脈血管の骨格基材高電圧防糸(Electrospining)法によってマイクロから数十ナノメートル径のファイバの形成技術を確立し、回転しながら左右に移動するマンドレル上に積出することによって均一な筒状不繊布を作製した。これらの技術を統合して動物実験(ブタ)に移行しつつある。
|