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2006 年度 実績報告書

非侵襲的心機能推定システムの臨床評価

研究課題

研究課題/領域番号 18300167
研究機関東北大学

研究代表者

吉澤 誠  東北大学, 情報シナジー機構, 教授 (60166931)

研究分担者 仁田 新一  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90101138)
山家 智之  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
西條 芳文  東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (00292277)
田中 明  福島大学, 共生システム理工学類, 助教授 (10323057)
白石 泰之  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (00329137)
キーワードEmax / 最大エラスタンス / 非侵襲的推定 / 最適制御 / 左心室 / 心機能 / パラメータ最適化法 / 一拍内推定法
研究概要

Sugaらが提案した心室の最大エラスタンスEmax(あるいは収縮末期エラスタンス)は,心機能評価のよい指標であるにもかかわらず臨床応用が進んでいない.その理由は,Emaxを十分な精度で求めるための従来法が,心室容積と心室圧の直接計測および心負荷の大幅な変動を必要とし,これらの侵襲性がかなり強いからである.
これを克服するために,これまでわれわれは,左心室容積の代わりに超音波診断装置のドプラ画像から非侵襲的に計測できる大動脈流量を用い,左心室圧の代わりに大動脈圧を用いて,しかも1拍内だけの情報に基づいてEmaxを推定する方法であるパラメータ最適化法を提案し,その妥当性を動物実験により確認してきた.ところが,本方法では心負荷の変動と左心室容積の計測は必要なくなったが,依然として圧の計測が必要である.
そこで本研究では,Emaxの臨床応用を推進するために,侵襲的な直接計測量を全く必要としない非侵襲的でかつ精度と再現性の高いパラメータ最適化法に基づくEmax推定システムを完成させ,その臨床評価を行うことを目的とした.
Emaxを推定するために,1拍内の大動脈流量と左心室圧の2つを計測するだけで推定することが可能であるパラメータ最適化法を適用する.本年度では,本方法と同様に1拍内の情報に基づき非侵襲的に推定することができるChenらの方法とShishidoらの方法とをできる限り定量的に比較するために,左心室に結合した静脈系・動脈系のウィンドケッセル・モデルに対して最適制御モデルを導入し,シミュレーションによる検討を行った.その結果,パラメータ最適化法は,他の2つの方法と比較して静脈系・動脈系パラメータ変動に対してロバストな推定が可能であることが明らかとなった.
さらに,補助人工心臓装着時循環系におけるEmax推定を行うための基礎的検討をヤギを用いた動物実験で検討した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Indirect flow measurement of the NEDO PI gyro pump for Chronic BVAD experiments2006

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Ogawa
    • 雑誌名

      ASAIO J 52

      ページ: 266-271

  • [雑誌論文] Intravascular two-dimensional tissue strain imaging2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshifumi Saijo
    • 雑誌名

      Ultrasonics 22・44

      ページ: e147-e151

  • [雑誌論文] 定常流型補助人工心臓の復環制御は不要か?2006

    • 著者名/発表者名
      吉澤 誠
    • 雑誌名

      循環制御 28・1

      ページ: 4-11

  • [図書] 環器系人工臓器,山形 仁 編著 : 医用機器II,pp.145-1522006

    • 著者名/発表者名
      吉澤 誠
    • 総ページ数
      167
    • 出版者
      コロナ社
  • [産業財産権] 不整脈信号検出装置および除細動装置2007

    • 発明者名
      木下広幸, 吉澤 誠, 石橋純一, 清水一夫
    • 権利者名
      東北大学
    • 産業財産権番号
      特許,特願2007-036728
    • 出願年月日
      2007-02-16

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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