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2008 年度 実績報告書

レーザースペックルフローグラフィーを用いた電子眼底血管造影装置

研究課題

研究課題/領域番号 18300173
研究機関九州工業大学

研究代表者

藤居 仁  九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 教授 (70133775)

キーワード医療・福祉 / 可視化 / 検査・診察システム
研究概要

今年度は前年度に製品化した眼底血流画像化装置に以下の改良を加え、性能向上に取り組んだ。当初の計画通りレーザースポットを眼底に2個並べて照射できるようにレーザー照射光学系を変更した。観察光学系を全面的に見直し、作動距離を広げて欧米人のように眼球が顔面より奥にある場合も測定できるようにした。レーザー光束が瞳孔を通過する位置を正確に設定できるよう、瞳孔を観測するカメラと赤外照明光を組み込んだ。また従来機で最も難しかった眼底画像のピント合わせを補助するために、上記の2個のスポットが合焦位置で接する機構を組み込んだ。これによりスポットの間隔を見ながら正確にピントを合わせられるようになった。またこれらの機構により、将来画角の拡大も可能になった。
測定ソフト、解析ソフトの改良もユーザーの意見に従って精力的に進められた。心拍に同期して血流が変化する様子を波形として捉え、これを特徴づける物理量を研究した結果、波形の歪度が有効であることが解った。脈絡膜の血流波形の歪度が年齢と共に増加し、末梢血管抵抗の増加との関係が示唆された。網膜血管と背景血流を分離する技術も進歩し、別々に血流値や波形を数値で読み出せるようになった。トラッキングのアルゴリズムも改良され、平均血流マップは蛍光眼底造影によって得られる画像により近くなった。従来までは矩形のラバーバンドしか描けなかったが、楕円形やその内部を4分割するなど、視神経乳頭部の血流分布の解析に有効な機能も追加し、臨床に利用しやすくなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Laser Speckle Flowgraphyを用いた新しい血流波形解析手法2009

    • 著者名/発表者名
      岡本兼児, 高橋則善, 藤居仁
    • 雑誌名

      あたらしい眼科 26

      ページ: 269-275

    • 査読あり
  • [学会発表] レーザースペックルを利用した眼科用血流画像化装置の製品化2008

    • 著者名/発表者名
      藤居仁, 岡本兼児, レーフントゥイ, 高橋則善
    • 学会等名
      日本レーザー医学会
    • 発表場所
      八王子市
    • 年月日
      2008-11-16
  • [学会発表] 眼科用レーザースペックルフローグラフィーの製品化2008

    • 著者名/発表者名
      岡本兼児、高橋則善、レーフントゥイ、藤居仁
    • 学会等名
      レーザー学会第377回研究会「レーザー医学・生物学応用」
    • 発表場所
      仙台市
    • 年月日
      2008-09-12
  • [備考] 本研究をベースに製品化した装置についての製品紹介が、大学発ベンチャー企業ソフトケア(有)のホームページ http://www.softcare-ltd.co.jp/ に載っている。本製品を購入またはレンタルした医療機関による臨床研究が、日本眼循環学会(2008年11月27-29日)で4件、日本眼科学会総会(2009年4月166日-19日)で7件報告されている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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