• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

視覚障害者の音源定位及び反響定位測定の定量的評価と定位スキル向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18300195
研究機関岡山県立大学

研究代表者

田内 雅規  岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (00075425)

研究分担者 中村 孝文  岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70144061)
藤井 厚紀  岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (10364100)
キーワード視覚障害者 / 音源定位 / モビリティ / エコロケーション / 定位スキル / ホワイトノイズ
研究概要

20年度の研究では、視覚障害者の音源体スキルの検討と人の音源定位メカニズム解明のための検討を行なった。先ず、音源定位については従来研究の少ない距離弁別能力を音聴取者の前面(正中)方向及び側方(冠状面)の2方向について2音源弁別法により検討した。実験は対照を一回吹鳴させ、その後試験音を対照の前後あるいは左右で吹鳴させ、対照との位置の違いの有無と対照に対して手前か奥かを判定させた。その結果、全体的な傾向として対照と試験音源の距離が増すほど弁別率は上がり、試験音が対照音源より手前、すなわち被験者に近づく方が逆よりも高いことが示された。この傾向は晴眼者、視覚障害者共同様であった。晴眼者、視覚障害者間の差異については、正中面、冠状面方向の前後共、視覚障害者が晴眼者を上回るか、同等であるという結果が得られ、前年度に得られた視覚障害者の音源定位能力が晴眼者を上回っているという知見を支持する結果が得られた。更に、視覚障害者の音源定位のスキルを計測し、メカニズムについて追究するための方法開発に関わる検討を行なった。一つは純音と多数の周波数成分を含んだ音源(ホワイトノイズ)に対する弁別能力を図る目的で、ヘッドトルソシミュレーターを用い、音源聴取者が一般的に不得意とする前後方向の音源弁別に複合周波数音がどの様に関与しているかを検討した。その結果特に判別難易度が高い純音の場合には前後が単に音量の差としてのみあらわれるのに対して、難易度が低いホワイトノイズを用いた場合には耳介等による干渉の影響とみなされる可聴周波数領域における量的差異が生じており、それが前後判別を容易にしている可能性が窺われた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 3種の指示インタフェースを用いて計測した視覚障害者と晴眼者の音源定位特性の差異について2008

    • 著者名/発表者名
      藤井厚紀, 大杉雄大, 中村孝文, 杉浦敏文, 田内雅規
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェース学会論文誌 10

      ページ: 79-90

    • 査読あり
  • [学会発表] Difference in sound localizability between the vision impaired and sighted subjects using the three pointing interfaces. Vision2008

    • 著者名/発表者名
      A. Fujii, Y. Ohsugi, T. Nakamura, T. Sugiura, M. Tauchi
    • 学会等名
      The 9th International Conference on Low Vision
    • 発表場所
      Montreal, Canada
    • 年月日
      2008-07-10
  • [学会発表] Characteristics of Sound Localizing Ability of the Vision Impaired Persons and the Possibility of Sound Beacons2008

    • 著者名/発表者名
      M. Tauchi
    • 学会等名
      The 9th International Conference on Low Vision
    • 発表場所
      Montreal, Canada
    • 年月日
      2008-07-10
  • [備考]

    • URL

      http://tanfu.fhw.oka-pu.ac.jp/index.htm

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi