研究概要 |
本年度は,プログラムの有効性に関する評価研究の2年目に当たる。 小学校における評価研究は,広島県福山市の小学校4校,茨城県鉾田市の小学校2校を研究対象校とし,準実験計画法に則り,それぞれの地域の半数の学校をプログラム実施校,半数の学校を対照校とした。 使用した小学校6年生用のプログラムは,本プロジェクトが独自に開発したものであり,全11時間で構成され,個性の尊重に関わる内容(2時間),対人関係スキルに関わる内容(3時間),意志決定スキルに関わる内容(1時間),目標設定スキルに関わる内容(4時間),ボランティア活動からなっている。 中学校における評価研究は,新潟県村上市の中学校2校,同県胎内市の中学校2校を研究対象校とし,準実験計画法に則り,それぞれの地域の半数の学校をプログラム実施校,半数の学校を対照校とした。ただし,胎内市の中学校のプログラム実施校においては、学校側の事情によってほとんどプログラムが実施できず,結果的に2年間にわたってプログラムを継続的に実施できたのは,村上市の中学校1校であった。 使用した中学校2年生用のプログラムは,JKYBライフスキル教育研究会が開発したものであり,全14時間で構成され,個性の尊重に関わる内容(1時間),対人関係スキルに関わる内容(9時間),意志決定スキルに関わる内容(2時間),ボランティア活動で構成される。 平成21年3月に,小学校では最終の事後調査を,中学校では2回目の事後調査を実施し,平成21年6月までに解析を終了し,報告書を作成する予定である。なお,各学校の授業担当者による中間報告によれば,ライフスキル教育が児童生徒はもとより,授業参観や学校だよりを通じて保護者にもなじみ深いものとなり,自分の生き方を考える時間として定着してきたことが窺えた。
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