研究概要 |
糖尿病, 循環器疾患, がん等の生活習慣病は我が国を初め先進諸国において, 死亡原因の上位を占め, その克服が大きな課題である。生命活動の日周リズムは, 一日の明暗サイクルを基盤にして, 睡眠-覚醒, 食事時間等の基本的な生活習慣の影響によって形成される。従って, 生活習慣病の発症にあたっても日周リズムが深く関与しているものと予想され, 事実, 心筋梗塞の多発時間帯の存在, 夜勤による乳がん発症リスクの増加等の例が知られている。日周リズムの変調による生活習慣病の発症機構の研究にあたっては動物実験モデルの確立が急務である。本研究は, マウスにおいて, 明暗サイクルおよび摂食時間の変調が肥満等に及ぼす影響を明らかにし, 生活習慣病発症のモデル系を確立するとともに, 発症機構を解明することを目的とする。
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