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2006 年度 実績報告書

機能的電気刺激による肥満症及び糖尿病の予防・改善

研究課題

研究課題/領域番号 18300230
研究機関京都大学

研究代表者

森谷 敏夫  京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (90175638)

研究分担者 林 達也  京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 助教授 (00314211)
坂根 直樹  京都大学, 京都医療センター, 室長 (40335443)
キーワード運動療法 / 機能的電気刺激 / エネルギー代謝 / 骨格筋
研究概要

本研究は骨格筋への最適筋収縮パターン(筋肥大モード、血流促進モード、エネルギー代謝促進モード)が可能な機能的電気刺激装置を開発し、糖尿病、肥満症、その他の慢性的疾患患者の他動的運動(電気刺激による)でのエネルギー消費や糖代謝改善効果の可能性を実験的に検証するものである。今年度は、下肢の大筋群の運動量(エネルギー代謝)が最も高くなる電気刺激部位、刺激頻度、極性、収縮・弛緩サイクルの決定を行うため、健常者10名を対象に機能的電気刺激のコンピュータソフトの開発、実験検証(森谷)を行なった。健常者を対象とした我々の基礎実験から、最も高い酸素摂取量が得られたパラメーターは、両極性パルスの1秒:1秒の刺激・弛緩サイクルで、20Hzであったが、最近の報告では4Hzの低周波刺激でより大きな代謝改善効果が認められることが明らになっている。そこでこの先行研究の追試実験も行った。今年度の研究では下腿筋群を含めた多くの筋群を動員させる低周波治療用の表皮電極パッドを両側の下腿部(前頚骨筋と腓腹筋)及び大腿部(大腿四頭筋と大腿二頭筋)にそれぞれ装着した後、低周波電気刺激を20及び4Hzで実施した。筋収縮様式は、両側下腿部を同時収縮させた0.5秒後に大腿部を同時収縮させ、これを交互に繰り返すことで有酸素運動に類似した運動を他動的に誘発させた。刺激強度は、刺激に対する痛みが伴わない強度で行い、被検者の症状や自覚症状に応じて適宜修正した。その結果、両刺激頻度でエネルギー代謝の亢進が認められたが、新たに導入した4Hzの低刺激頻度において酸素摂取量が有意に増大し、安静時代謝の約5〜8倍(8METS)にも亢進することが明らかとなった。また、主観的運動強度を独自開発したビィジュアル・アナログスケールで検証したところ、骨格筋電気刺激中に軽い随意収縮を行った場合、呼吸循環系へのストレスが軽減することも明らかとなった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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