研究課題/領域番号 |
18300237
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
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研究分担者 |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
桧垣 靖樹 佐賀大学, 医学部, 助教授 (10228702)
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キーワード | 運動 / 遺伝子多型 / 脂質代謝 / FAT / CD36 / エネルギー代謝 |
研究概要 |
【目的】運動トレーニングの効果の個人差を遺伝的要因により明らかにする。本研究ではエネルギー代謝に影響を与えると推察されるFAT/CD36の遺伝子多型について調査を行った。【方法】対象者は下記の3項目を満たした288名(男性101名、女性187名)である。(1)乳酸閾値(LT)強度でのステップ運動トレーニングを12週間完遂することができた者(2)トレーニング前後のLT測定を行うことができた者(3)12週間の運動時間の記録がある者。対象者特性は、年齢:71.8±5.6歳(平均±標準偏差)、身長:153.9±7.9cm、体重:56.4±9.7kg、運動時間:142±36分であった。LTはAyabeらの方法(IJSHS2003)に準じて推定した。FAT/CD36のC478T多型はPCR-RFLP法にて分析した。【結果】FAT/CD36のC478T発現頻度は標準が264名、ヘテロが23名、変異が1名であった。変異の人数が極めて少ないため、本研究では標準とヘテロの比較を行った(データは287名で示す)。介入前のLTは標準:4.2±0.9とヘテロ:4.0±0.9mets、介入後のLTは標準5.0±1.0とヘテロ:5.0±0.7metsであり、ともに有意差を認めなかった。また年齢、運動時間と介入前のLTを共変量としてLTの変化量を共分散分析にて比較したが有意差は認められなかった。ヘテロは標準に比べて少ないながらもFAT/CD36が発現しているため、顕著な差が認められなかったのかもしれない。またFAT/CD36には極めて稀な多型を含めれば16種の多型が存在するため、今後はそれら多型の解析を行い、標準、ヘテロと変異の比較を行う必要がある。
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