研究課題/領域番号 |
18300240
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
諸岡 晴美 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (40200464)
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研究分担者 |
北村 潔和 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (40023634)
鳥海 清司 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (60227676)
諸岡 英雄 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (40021175)
眞鍋 郁代 倉敷市立短期大学, 服飾美術学科, 助手 (60369775)
中橋 美幸 富山工業技術センター, 生活工学研究所, 研究員 (90416149)
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キーワード | 高齢者 / 衣環境 / 感性工学 / 健康 / 快適 / 繊維製品 / 高機能性 / 生理反応 |
研究概要 |
本研究は、各種の身体機能低下を伴う高齢者にやさしい生活用繊維製品の開発と高齢者の生活支援および生活の質の向上に貢献することを目的としている。今年度は、研究期間の最終年度にあたり、研究成果をまとめるよう、各テーマの研究責任者の下、各々の専門性を生かして、相互に協力体制をとりながら研究を実施した。主な研究成果は、以下の通りである。 1. 中高齢者のメタボリック症候群が今日的な課題となっている。そこで、日常的に取り入れることのできる軽運動で効率的に代謝を促進することのできるテーピングインナーウェアを開発することを目的として、筋電図及び呼吸代謝を指標に検討を行った。本研究の成果を特許申請に繋げた。 2. サケ白子由来DNAによる加工布が皮膚の賦活作用に及ぼす影響については、効果的な加工方法を見出し、乾燥性皮膚をもつ人に有効であることを検証した。本研究の成果は、皮膚の機能低下を伴う高齢者にとって有用であると考えられる。 3. 着衣バストシルエットの審美性に関する研究では、様々な形態のブラジャーと着衣バストシルエットの美しさとの関連性に関する基礎的知見を得ることができた。中高齢者用についても検討した。 4. 衣服への付香加工を検討するための基礎的研究として、香りが人の生理・心理反応に及ぼす影響を脳波解析および心機能測定による自律神経活動を解析した。香りによって、ストレス軽減や、逆に活動性の向上を図ることは非常に意義のあることである。 5. 被服を始めとする生活の中における色彩が、生理量・心理量に及ぼす影響は大きい。色彩が脳波に及ぼす影響と自律神経に及ぼす影響を明らかにした。 6. 上肢肘関節伸展動作の筋疲労を軽減するためのテーピングによる効果の検討を引き続き行った。 以上、本研究の目的は十分に達成していると考えられる。
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