研究課題/領域番号 |
18300258
|
研究機関 | 神奈川県衛生研究所 |
研究代表者 |
板垣 康治 神奈川県衛生研究所, 理化学部, 専門研究員 (90416066)
|
研究分担者 |
中村 丁次 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (90350595)
土橋 朗 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40138962)
鈴木 志保子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教授 (50325817)
|
キーワード | 食物アレルギー / 低アレルゲン化 / 食品衛生 / 栄養学 / 食品 / データベース / 食教育 / 食情報 |
研究概要 |
1.アレルゲンの解析と情報の収集(担当者;板垣康治) 国内で漁獲された魚種125種について、抗原評価用の抽出液を調製し、抗パルブアルブミン抗体を用いたELISA法によって抗原性を評価した。その結果、魚種によって抗原性は大きく異なり、ヨシキリザメ、マカスベ、カワヤツメなどの軟骨魚類、サバフグ、マンボウなどは抗原性が低い傾向が認められた。 2.食物アレルギーに関する情報のデータベース化(担当者;土橋朗) 魚介由来のアレルゲンおよび関連情報のデータベース構築に向けて、入力するべきデータ要素を検討した。その結果、次の5つ要素、a)アレルゲンの種類と名称、b)アレルゲンの物理化学的性質、c)魚種ごとのアレルゲン性、d)魚介類を原材料とする加工品のアレルゲン性とその加工条件、e)調理によるアレルゲン性の消長をデータベースに投入することとし、さらに要素間での関連付けについても検討した。 3.食物アレルギーに関する情報の栄養管理への活用(担当者;中村丁次) 東京都、神奈川県、埼玉県内の保健所や保健センターのホームページにおける食物アレルギーの掲載状況を調査した。その結果、調査した全89ヶ所の保健所(センター)において、食物アレルギーの情報が提供されていたホームページは18ヶ所であり、約20%に過ぎず、多くの保健所(センター)において積極的に食物アレルギーの相談に応じているとは言えない状況が明らかとなった。 4.食物アレルギーに関する情報の栄養教育への活用・展開(担当者;鈴木志保子) 管理栄養士養成における専門テキスト31冊から食物アレルギーの掲載状況を調査した。その結果、基礎栄養学(8テキスト中、3テキスト)、栄養教育(8テキスト中3テキスト)、応用栄養学(7テキストすべて)、臨床栄養学(9テキスト中7テキスト)であり、教科書の中での食物アレルギーの取り上げ方に、科目によるばらっきがあることがわかった。
|