研究課題
本研究は、国際協力活動の質を担保するための評価手法、仕組みに関する教育工学的な総合的研究を行い、評価を客観化、透明化する観点から、具体的な手法、仕組みを提案し、その成果をプロジェクト・デザインの改善を通じて実際の協力活動に応用させることにより、国際協力の質を担保、向上させることを目的とするものである。具体的なプロジェクトの運営、評価結果のフィードバックは国際協力機構や国際協力銀行などの実施期間が主として責任をもって実施するものであるが、適切なプロジェクト・デザインの構築、質の高い評価については学問的な研究対象となり、その成果が期待されている。評価はプロジェクト・デザインに基づき行うものであるところがら、プロジェクトのロジックモデルの構築と評価研究とは一体として考えることができる。評価の質を高め、その結果をフィードバックし、それによってプロジェクト・デザインを改善してより良いプロジェクトを実施するために、以下のサブ研究を行った。1)評価の質保証に関する研究(評価報告書の内容分析)・評価の質保証に関し、改善、研究開発すべき内容を明らかにした。・技術協力プロジェクト、無償資金協力プロジェクトに関して、一次評価の事例を幅広く収集し、あらかじめ作成した評価視点に基づいて二次評価を行った。・この二次評価である評価報告書の内容分析を通じて、評価の質を高めるためにはどの評価視点がより重要か、評価視点間の関連はどうか、評価報告書の内容分析を通して評価の質が経年的にどのように向上したかを明らかにした。・いわゆる、OECD-DACの評価5項目に即して、二次評価の評価視点を定めた。2)評価結果のフィードバック機能向上に関する研究・収集した1次評価結果から、提言・教訓を抜き出しデータベースを作成した。・それぞれの提言・教訓にキーワードを付し、キーワードで検索できるようにした。・提言や教訓のすべてが役立つわけではない。そこで、重要性、活用度、汎用性、新鮮さ、具体性の5つの視点から、個々の提言・教訓に重みをつけることにより、必要な教訓・提言が抽出できる仕組みを考えた。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (15件)
Paper presented at the Biennial Conference of the Comparative Education Society of Asia and The Annual Conference of the Comparative Education Society of Hong Kong
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