研究課題/領域番号 |
18300283
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
生田 孝至 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (20018823)
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研究分担者 |
浅田 匡 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00184143)
黒上 晴夫 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20215081)
後藤 康志 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (40410261)
鈴木 克明 熊本大学, 大学院社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
近藤 勲 岡山大学, 名誉教授 (50033361)
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キーワード | イーラーニング / 教員研修 / メンタリング / 教師教育 |
研究概要 |
本年度は、(1)メンタリング機能と教師の授業認知構造事例的に検討することと、(2)e-learning教材の試行的開発を行った。(1)については、授業を設計して実施した後、受業者とメンターとの対話によるメンタリングを実施し、単一授業過程に関わるメンタリング機能を分析した。当該受業に関わる課題については、授業設計時において授業者とメンターにより、教科固有の課題と授業者個人の教授スキルに関わる課題を特定した。そこでのメンタリング機能は、教材特性の理解を促す、授業構成の意識化、授業者の個性的思考の解明、授業過程へのイメージ化の支援であった。授業後のメンタリングにおいては、授業者の授業過程に対する省察を促し、自分で課題を整理し、分析する視点を意識化するように促す機能が中心であった。この過程を経て、授業者は自分の授業をメタ認知する枠組みに気がつき、客観的に授業を省察する必要性を認識した。また、指導主事経験者をメンターとして、半年にわたる中堅教師の授業実践を行い、そこでのメンターの役割を検討した。学期にわたる授業研修の過程で、「子どもが聞くことが出来ない」状態を課題と確定し、その過程でのメンターの機能を分析した。そこでは、尊敬、安心、アクノレジメント、など授業者とメンターとの人間関係が浮き彫りにされ、さらに中堅教師の重層的思考がメンターによって促進されることが明らかになった。 (2)の教材開発については、教員研修の内容として、「インストラクショナルデザイン」と「授業評価」の講義を収録し、e-learning教材として組み込むための素材を作成した。インストラクショナルデザインについては共同研究者の鈴木が、「授業評価」については黒上がそれぞれ講義し、研修用教材として試行的に開発した。
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