研究概要 |
本研究では,日本型の携帯学習環境(以下日本型MLE : M-Learning Environment)の開発を行う。 平成18年度は,研究代表者の黒田,分担者の高橋が中心となって,携帯情報端末の機能分析,開発動向の調査を行った。 これらの活用について,必要となるコンテンツ,コンテンツの提供方法,画面インタフェースのデザインについても同時に検討を行う。携帯情報端末を活用して,学習者が自らの学習の記録や発見した情報を新たに蓄積していく自己増殖型のコンテンツシステムを指向する。本システムでは,Webと連動したデータベースにデータが逐次格納され,必要に応じて,いつどこで,誰によって何が学習されたかという情報が随時蓄積され,蓄積されたデータは,随時他の学習者に提供できる循環を作り出すことができる。 提供する情報は,可能な限り,動画,音声で行う。小型の携帯端末の画面において,どのような画像情報の提供が可能か,野外における活用を考えた場合,どのようなデザインが適切かを検討した。また,野外において重要なのは音声情報である。技術的には,ポッドキャスティングやビデオポッドキャスティングで利用されている技術の応用を検討した。これらをどのような形式で提供することが,より学習効果を高めることにつながるのかも評価検討した。課金方法についても検討する。初年度は,コンテンツ毎の少額課金の方法として,ポッドキャスティングによる音楽配信で利用されている技術の応用を図った。 研究代表者の黒田と,分担者の山西が中心となり,これらを活用した学習の方法についての検討を行った。英国,北欧を中心としたMラーニングの実践状況,地上波デジタル放送の活用について,調査を行い,それらをもとに,日本型のMラーニングシステムの活用方法,必要とされる機能について検討を行った。
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