研究概要 |
本研究では, 携帯端末市場の動きを見極めながら, 日本型の携帯学習環境(以下日本型MLE:M-Learning Environment)の開発を行う。具体的には 1) 携帯端末, 携帯電話等学習プラットフォームの開発動向, 諸外国における活用状況の調査を行い, 日本型MLE に必要とされる機能の検討を行う。 2) 携帯端末向けのコンテンツとして必要とされる内容を, これまでの携帯向け学習コンテンツ, PC向けの学習コンテンツなどを検討し, 学習目的や学習スタイルとの関連性を考慮しながら, 検討する。学習者の学習履歴や, 学習状況に応じた自動ファシリテーション機能, IPv6を利用したパスワード認 証に代わる認証方式の検討なども行う。 3) ポッドキャスティング, ビデオキャスティング, 地上波デジタル放送のワンセグメント放送など, 携帯端末向けのサービスの動向を分析, 検討し, 日本型MLE 向けのサービスとして, 必要な機能を備えたサービスの選択, 開発を行う。また, 一般サービスにおける課金形態を元に, 教材の課金のありかた, コンテンツ保護の方法などについても検討を行う。 4) 携帯端末で学習者自身が学んだ事や, 新しく気づいたことなどを新たなコンテンツとして発信できる, 自己増殖型システムの開発を行う。これには, モブログなどの技術を中心に, それらのユーザビリティ向上を目指す。 5) インターネット市民塾をベースとした生涯学習向けサービスとコンテンツの開発を行い, その効果についての実証実験を行う。従来からのPC インターネットベースとスクーリング形式を合わせた学習環境に加え, MLE による学習がどのような役割を負うべきかを実証的に研究する。 6) 教育用コンテンツに対するLOMの付与に関して, その負担軽減のための半自動化技術の開発を試みる。携帯端末向け生涯学習コンテンツに関して, LOMをどのように付与していけばより効果的か, またLOM の付与に関する労力軽減をどのように行うかの検討を行う。
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