研究課題/領域番号 |
18300292
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部, 准教授 (40192025)
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研究分担者 |
寺野 隆雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20227523)
生田目 美紀 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (20320624)
矢入 郁子 多摩美術大学, NICT(情報通信研究機構), 主任研究員 (10358880)
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キーワード | ユビキタス / 協調学習 / 学習支援 |
研究概要 |
本研究では、聴覚障害者の学習を支援する新しいツールとしてBig Fat Wand(BFW)を提案する。BFWを利用すると、聴覚障害者が学習する際の視線移動の問題を解決し、学習効果を上げることができる。 学習対象に関する説明を理解するために発生する説明者と対象物問の視線移動の問題は以前から議論されているが、それに対する定量的な検討は少ない。本研究では、この問題の存在を明らかにするために、健常者に対して予備実験を行い視点移動の距離が大きいときには理解度が減少する現象を報告する。 BFWは、通常、レーザショーで使われるシステムを小型化し、可搬性をもたせている。表示内容はパソコンから簡単に入力できる。このために、パソコン上に専用のエディタと表示用ソフトウェアを開発し、また、レーザデバイスへのデータ変換・表示には、マイコンを使用したハードウェア装置を開発した。 さらに、筑波技術大学の聴覚障害者を対象に、教育実験を合計2回実施した。第1回目の実験は複数の対象の説明を行ってBFWのフィージビリティを評価してものであり、第2回目の実験は、BFWの機能を改良し、より適切な説明が可能かどうかを試したものである。被験者は、デザインを学ぶ学生であり、学習対象として筑波大学におけるデッサン室の(巨大な)石膏像の特徴の説明を課題としている。教授者による従来型の説明とBFWを用いた実験の結果として、図形コンテンツであれば、学習に効果があることが確認された。
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