研究課題/領域番号 |
18300301
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
岩崎 仁 京都工芸繊維大学, 環境科学センター, 准教授 (80135631)
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研究分担者 |
萩原 博光 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (90100932)
坂東 忠司 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70218676)
安田 忠典 関西大学, 文学部, 准教授 (90388413)
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キーワード | 南方熊楠 / 生物・生態学資料 / 画像記録・保存 / 科学技術史・科学思想史 / 統合型データベース / スキャニング / 菌類・変形菌類 / 藻類・蘚苔類 |
研究概要 |
2007年5月15日につくば市国立科学博物館植物研究部において研究代表者と分担者による会議を開催し、今年度の研究方針を協議した。この方針に従い以下のような実績をあげることが出来た。 1.国立科学博物館植物研究部所蔵資料のうち藻類標本について萩原博光が基礎的なデータ収集をおこない、研究代表者と協議の上、貼り付け標本資料約2,000点を和歌山県田辺市南方熊楠顕彰館へ移送し、板東忠司による調査、ならびに研究協力者によるスキャニング・デジタルファイル化を順次進めた。この作業は来年度も継続する予定。 2.昨年度からスタートした新聞切り抜き(一部自筆書き込み有り)のスキャニング・デジタルファイル化を進め、当初目的とした熊楠自筆書き込みがある資料についてはその作業をほぼ終了させた。 3.国立科学博物館植物研究部において研究協力者により、昨年度にすべての図譜についてテキストファイル化が完了した南方熊楠彩色菌類図譜記載英文について、チェックとデータベース化のための整備をおこなった。 4.ワタリウム美術館(渋谷区神宮前)における「クマグスの森 南方熊楠が見た夢」展(2007年10月7日〜2008年2月3日)に、南方熊楠菌類図譜を400点展示、また映像資料等に研究成果を提供した。この展示にともなうレクチャーで萩原博光が「粘菌と熊楠」、岩崎仁が「きのこ図譜を読む」の講演をおこない研究成果を公表した。 5.2008年3月22日から(5月11日までを予定)南方熊楠顕彰館において「第4回特別企画展 熊野無花植物-南方熊楠の生物・生態学関連資料の紹介と研究報告-」を開催し研究成果を展示するとともに、オープニング講演会を開催し、岩崎仁が「那智の森から南方二書へ、日記と書簡をつなぐ植物」、萩原博光が「なぜ1枚の図譜に複数のきのこが描かれているのか?」、坂東忠司が「100年ぶりにベールを脱ぐ熊楠の藻類標本」、安田忠典らが「熊楠の熊野フィールドワーク」の研究発表をおこなった。
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