研究課題/領域番号 |
18300313
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
矢ケ崎 典隆 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30166475)
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研究分担者 |
加賀美 雅弘 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60185709)
椿 真智子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80236934)
斎藤 功 長野大学, 環境ツーリズム学部, 教授 (90006586)
山下 清海 筑波大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00166662)
石川 義孝 京都大学, 文学研究科, 教授 (30115787)
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キーワード | 移民 / 適応戦略 / エスノスケープ / 都市構造 / ロサンゼルス |
研究概要 |
21世紀に入ってグローバル化がますます進行する中で、国境を越えた人びとの移動と異文化の接触は加速化しており、多民族多文化の共生は人類にとって重要な課題である。移民の流入によって形成される移民社会と、移民を受け入れるホスト社会は、相互に関連しあいながら、ホスト社会の枠組みの中に多様な地域現象を生み出している。グローバルスケールでみた場合、移民社会もホスト社会も地域によって多様であるため、移民社会・ホスト社会の関係は一様ではありえない。多民族多文化の共生のありかたを検討するためには、このような地域現象を記述・分析し、問題点を指摘し、解決策を提示するという一連の作業が必要となる。その前提となるのが詳細な事例研究である。私たちはグローバルスケールにおける多民族多文化社会の比較研究を実現することを究極の目的とするが、そのための第1ステージとして、本研究では、単一の大都市圏に関する事例研究を試みる。アメリカ合衆国の中でも多民族多文化現象化もっとも顕著な形で表出しているロサンゼルス大都市圏を研究対象地域として設定した。具体的には、(1)ロサンゼルス大都市圏の形成と都市構造の変化に関する調査研究、(2)ヒスパニック・アジア系・ヨーロッパ系移民に関する調査研究、(3)エスニック・モザイク年としてのロサンゼルス大都市圏の地理学的考察を実施する。今年度は昨年度に引き続いて(1)と(2)を中心課題として、研究代表者と研究分担者がそれぞれの分担課題に関してロサンゼルス大都市圏において現地調査を行った。都市機能の郊外化、エスノスケープの地域差、土地利用の変化、移民により形成されたエスニックタウンの分布と景観、近年急増の著しいヒスパニックのインパクトなどについて資料を収集することができた。過去2年間の調査によりロサンゼルス大都市圏のダイナミズムが徐々に明らかになりつつあるので、今後も調査研究を継続する予定である。
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