研究課題/領域番号 |
18300317
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
田辺 裕 帝京大学, 経済学部, 教授 (00012394)
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研究分担者 |
谷治 正孝 帝京大学, 文学部, 教授 (70015577)
滝沢 由美子 帝京大学, 文学部, 教授 (40349296)
渡辺 浩平 帝京大学, 文学部, 講師 (10256084)
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キーワード | 国際情報交換 / オランダ:イギリス:ポルトガル:フラン / 古地図 / 地理教育 / 地名 / 日本海 |
研究概要 |
オランダ、イギリス、ポルトガル、フランス、の各国において出張調査を行った。各地での国立図書館、大学等のアーカイブ※に所蔵の17世紀から20世紀初頭にかけての日本地図や周辺海域の海図およびアトラス類(できる限り原典、もしくはそれに近いコピー)を閲覧、年代確認や撮影を行った。「日本海」の形状や地名の表記の変化と形成について精査した結果、「日本海」の呼称は古くから現れ、18世紀には「朝鮮海」などの記載も出現したが、19世紀以降はほぼ現在の「日本海」に定着したことを確認できた。なお、この過程でほぼ絶版となっている貴重な、日本ではもはや入手困難な資料を購入することもできた。 また、上記4カ国で中等教育でのスクールアトラスならびに教科書を各種入手し、各国の地理教育における「日本海」の取り扱いについて現状を把握した。いずれも150年近く刊行を続けているオランダのボス アトラス、イギリスのフィリップス スクール アトラスについては図書館で初版からの日本周辺の図を精査した。オランダとポルトガルでは「日本海」に相当する地名表記のみであるが、イギリスとフランスではそれ以外の表記も見られた。イギリスでの表記はここ3,4年で変化したことが分かった。教科書に関してはひとつの教科書の中で併記と日本海のみとで必ずしも統一されていない場合が見られ、併記は定着していない状況にあると理解された。 ※訪問調査した主なアーカイブは以下のとおりである:アムステルダム大学図書館、オランダ王立図書館、オランダ国立公文書館、ライデン大学図書館、アムステルダム海事博物館、ケンブリッジ大学図書館、イギリス国立海事博物館図書館、リスボン海事博物館、ポルトガル国立公文書館、ポルトガル国立図書館、ポルトガル国土地理院、リスボン地理学協会図書館、パリ大学地理学研究所図書館
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