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2008 年度 実績報告書

在外古地図とスクールアトラスでの地名表記とその地理教育への適用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18300317
研究機関帝京大学

研究代表者

田辺 裕  帝京大学, 経済学部, 教授 (00012394)

研究分担者 谷治 正孝  帝京大学, 文学部, 教授 (70015577)
滝沢 由美子  帝京大学, 文学部, 教授 (40349296)
渡辺 浩平  帝京大学, 文学部, 准教授 (10256084)
キーワード古地図 / 地名 / 国際情報交換 / イギリス:オランダ:ポルトガル:フランス:ロシア / 日本海 / 地理学
研究概要

本年度は昨年度、一昨年度に行った、オランダ、イギリス、ポルトガル、フランス、ロシアでの調査結果をまとめ、それを公表・発表したのが主な成果であった。
具体的には以下のような内容を、今回の調査で撮影複写できた17世紀から20世紀初頭にかけてヨーロッパで発行された地図を示しながらまとめることができた:日本海海域の呼称に関しては、古くは華夷思想にもとづく四海の名称が古くから使われていた。これらは特定の海域名を指すものではなく、方位で海を区別するものである。広域海域名を地図に書き入れる習慣はヨーロッパ人がもたらしたものである。日本海はその北方部分がヨーロッパ人に不明な状態が18世紀末まで続き、したがって、その海域名も固定しなかった。日本海名称を現在の日本海に与えた最初の地図は、現存する限りでは、マテオ・リッチの『坤輿萬国全圖』であるが、これで日本海名称が定着したわけではない。初期においては「日本海」名称を日本へのアクセス海路である太平洋岸に与えるものもあった。日本海名称を太平洋側に与えてしまうので、日本海は「朝鮮海」とする地図が17世紀後半から18世紀にかけて出現した。ラペルーズやクルーゼンシュテルンの航海により日本海の形状がヨーロッパ人に明らかになり、彼らが用いた「日本海」の名称が定着していった。
この研究成果をチュニスでの国際地理学会議(IGC)で発表した。また日本地理学会2009年春季学術大会において「「日本海」呼称の起源と現状」というタイトルの公開シンポジウムを企画し発表した。この場では本研究グループの他、外務省、海上保安庁、国土地理院からの発表があり、ロシア科学アカデミー地理学研究所コメドチコフ教授を招聘し講演をいただいた。
あわせてこの研究成果の出版へ向けての検討準備を行った。2009年度中に出版が行われる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 古地図からみた日本海名称2009

    • 著者名/発表者名
      谷治正孝, 渡辺浩平
    • 学会等名
      日本地理学会2009年春季学術大会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] The naming of high seas as a process of early globalisation2008

    • 著者名/発表者名
      Watanabe, K. ; Yaji, M. ; Takizawa, Y.
    • 学会等名
      International Geographical Congress
    • 発表場所
      チュニス
    • 年月日
      2008-08-13
  • [備考]

    • URL

      http://app.main.teikyo-u.ac.jp/~geog/sympo1/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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