研究課題/領域番号 |
18310004
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
北 和之 茨城大学, 理学部, 准教授 (30221914)
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研究分担者 |
近藤 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20110752)
竹川 暢之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (00324369)
野澤 恵 茨城大学, 理学部, 准教授 (10261736)
鈴木 睦 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学本部, 主幹研究員 (60142098)
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キーワード | 炭素エアロゾル / エアロゾル直接効果 / 音響光学法 / エアロゾル放射特性 / 気候変動 |
研究概要 |
本研究では、重要な社会問題となっている気候変動において、現在最も不確定な要素のひとつであるエアロゾルの気候影響、とりわけ炭素質エアロゾルの影響を明らかにするため、新しいエアロゾルの吸収特性測定法である音響光学法を導入し、実験室での黒色炭素エアロゾル放射特性測定、および都市域での実大気中のエアロゾルの測定を行なった。 まず音響光学法による測定が粒子の大きさによらず正しいことを、二酸化窒素を用いた絶対値較正と、複素屈折率が既知の黒色炭素(ニグロシン)粒子を用いて確認した。ついで、実大気中の元素状炭素エアロゾルの模擬粒子であるAqua Blackを用い、単一粒径の黒色炭素エアロゾルを生成することに成功し、それを用いてエアロゾル光吸収率の粒径依存性及びエアロゾルに有機物をコーティングした場合のレンズ効果による吸収率増加について測定することに成功した。レンズ効果による吸収率増加については、従来の光吸収率測定装置では正しく測定できず、音響光学法を用いることで初めて定量化できることが示された。 実大気での音響光学法による測定については、中国都市郊外域での音響光学法による測定結果についてまとめた。東京でも従来法の測定装置との比較観測を行い、従来法では黒色炭素エアロゾル以外の散乱性エアロゾルの干渉を受け、その大きさは場合により一定しないことを明らかにした。また大気を加熱した場合と非加熱での場合での比較から、エアロゾルの外部・内部混合による吸収効果の増大が約2倍程度あることも明らかになった。
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