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2008 年度 実績報告書

音響光学的手法による炭素質エアロゾルの放射特性の測定

研究課題

研究課題/領域番号 18310004
研究機関茨城大学

研究代表者

北 和之  茨城大学, 理学部, 准教授 (30221914)

研究分担者 野澤 恵  茨城大学, 理学部, 准教授 (10261736)
キーワード炭素エアロゾル / エアロゾル直接効果 / 音響光学法 / エアロゾル放射特性 / 気候変動
研究概要

本研究では、重要な社会問題となっている気候変動において、現在最も不確定な要素のひとつであるエアロゾルの気候影響、とりわけ炭素質エアロゾルの影響を明らかにするため、新しいエアロゾルの吸収特性測定法である音響光学法を導入し、実験室での黒色炭素エアロゾル放射特性測定、および都市域での実大気中のエアロゾルの測定を行なった。
平成20年度には、まず音響光学法によるエアロゾル光吸収率測定法について、オゾンを用いた絶対値較正法を用い、絶対精度を10%程度に向上させることができた。
ついで、複素屈折率が既知の黒色炭素(ニグロシン)粒子および実大気中の元素状炭素エアロゾルの模擬粒子であるAqua Black炭素粒子を用い、またDMAのほかAPMも併用することによって、完全に単一粒径の黒色炭素エアロゾルを生成することに成功し、それを用いてエアロゾル光吸収率の粒径依存性及びエアロゾルに有機物をコーティングした場合のレンズ効果による吸収率増加について測定することに成功した。また、同時に散乱係数と消散係数も測定した。 レンズ効果による吸収率増加については、従来の光吸収率測定装置では正しく測定できず、音響光学法を用いることで初めて定量化できることが示された。
さらに、8月〜10月にかけて、東京で実大気での音響光学法他によるエアロゾル放射特性の観測を行った。従来法では黒色炭素エアロゾル以外の散乱性エアロゾルの干渉を受け、その大きさは場合により一定しないことを明らかにした。また大気を加熱した場合と非加熱での場合での比較から、エアロゾルの外部・内部混合による吸収効果の増大が約2倍程度あることも明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Aerosol optical properties observed during Campaign of Air Quality Research in Beijing 2006 (CAREBeijing-2006) : Characteristic differences between the inflow and outflow of Beijing city air2009

    • 著者名/発表者名
      Garland, R..M., K. Kita, 他13名
    • 雑誌名

      J. Geophys. Res 114

      ページ: doi : 10.1029/2008JDO10780

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Variability of submicron aerosol observed at a rural site in Beijing in the summer of 20062009

    • 著者名/発表者名
      N. Takegawa, K. Kita, 他
    • 雑誌名

      J. Geophys. Res 114

      ページ: doi : 10.1029/2008JD010857

    • 査読あり
  • [学会発表] PASSを用い準東京における黒色炭素エアロゾルの観測2008

    • 著者名/発表者名
      北和之、木名瀬健, 他2名
    • 学会等名
      日本気象学会
    • 発表場所
      横浜市開港記念会館
    • 年月日
      20080518-21
  • [備考]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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