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2006 年度 実績報告書

ATP依存性プロテアーゼ系と共役したDNAータンパク質クロスリンク修復機構

研究課題

研究課題/領域番号 18310039
研究機関広島大学

研究代表者

井出 博  広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (30223126)

研究分担者 寺東 宏明  広島大学, 大学院理学研究科, 助手 (00243543)
田内 広  茨城大学, 理学部, 教授 (70216597)
キーワードDNA損傷 / クロスリンク / ヌクレオチド除去修復 / 相同組換え
研究概要

DNA-タンパク質クロスリンク(DPC)は,タンパク質がDNAに共有結合することで生じるDNA損傷であり,放射線,アルデヒド化合物,Pt化合物などの暴露により生じることが知られている。DPCはかさ高い損傷であることから,DNAポリメラーゼやRNAポリメラーゼの進行を阻害し,細胞に重篤な影響を与えることが予想される。しかし,DPCの修復機構については明らかにされていない点が多い。
かさ高い損傷は一般にヌクレオチド除去修復(NER)機構により修復されることから,原核生物のNER酵素であるUvrABCを用いてin vitroにおけるDPC除去活性を検討した。その結果,DPC除去活性はクロスリンクしたタンパク質のサイズに依存し大きく変化することが明らかとなった。さらにDPC誘発剤に対する大腸菌DNA修復欠損株の感受性を調べ,in vivoにおけるDPC修復機構を検討した。大腸菌をDPC誘発剤(ホルムアルデヒド(FA),5-アザシチジン(AC))で処理し,コロニー形成法により生存率を求めた。FAはDNA塩基とタンパク質のアミノ基が架橋したDPC,また,ACは5-アザシトシンとメチル基転移酵素(Dcm)が架橋したDPCを形成する。大腸菌をFAで処理した場合,野生株に比べuvrA株およびrecA株は高い感受性を示したが,umuDC株は野生株と同定の感受性を示した。一方,ACで処理した場合,recA株は高い感受性を示したが,uvrA株およびumuDC株は野生株と同定の感受性を示した。これらの結果は,FAで形成されるDPCの修復にはNERおよび組換え修復が関与するのに対し,ACで形成されるDPCの修復には組換え修復のみが関与することを示唆する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Major oxidative products of cytosine are substrates for the nucleotide incision repair pathway2007

    • 著者名/発表者名
      Stephane Daviet
    • 雑誌名

      DNA Repair 6

      ページ: 8-18

  • [雑誌論文] 哺乳類の酸化的ゲノム障害修復機構2006

    • 著者名/発表者名
      井出 博
    • 雑誌名

      生物物理 46

      ページ: 263-269

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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