研究概要 |
独自に開発してきたDNAマイクロアレイに搭載しているマーカー遺伝子を評価する研究を行った。 4種類の遺伝子傷害性肝がん原性物質(quinoline,N-nitroso morpholine,4-dimethyl(amino)azobenzene,2,4-diaminotoluene)と2種類の非遺伝子傷害性肝がん原性物質(clofibrate,1,4-dichlolobenzene)、1種類の非がん原性毒性物質(1-naphtyhsothiocyanate)と1種類の非毒性物質(glycine)を1群5匹のマウスに投与して4時間と48時間後の肝臓における40遺伝子の遺伝子発現変化を個別にquantitative real-time PCR(qPCR)法で解析した。グループによって遺伝子発現パターンが異なった。 このように、40遺伝子の発現パターンから化学物質の特徴を予測することが可能であることが示唆された。 上記の仮説を評価するために追加の8化学物質、4種類の遺伝子傷害性肝がん原性物質(4-(N-methylnitrosamillo)-1-(3-pyridy1)-1-butanone,2-acetylaminofiuorene,urethane,diisopropanolnitrosamine)と3種類の非遺伝子傷害性肝がん原性物質(di(2-ethylehexyl)phthalate,dichloro-diphenyl-trichloroethane,furan)と1種類の非がん原性毒性物質(phenacetin)について同様に解析して評価を進めている。この40遺伝子群の発現解析により遺伝子傷害性肝がん原性物質と非遺伝子傷害性肝がん原性物質とが分類できることが明らかになった。
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