研究概要 |
(1)洗浄プロセスの設計作業のアクティビティモデル 化洗浄プロセスにおける現状の設計作業を解析し,要素作業に分割し,その要素間の情報の流れをIDEFOアクティビティモデリング手法によって作業モデル化した。10カ所以上の現場での実測調査および作業者へのヒアリングを行った。昨年度の実装置による実測結果と合わせて,定量的な詳細モデル化を行った。 (2)洗浄に関する知識の収集と体系化 これまでに開発された洗浄剤,洗浄装置,回収装置,廃液処理装置のデータを収集した。日本産業洗浄協議会の協力を得て,昨年度の成果に基づいて実際の企業に於いて削減対策を実施し,知識の検証と収集を行った。 (3)化学物質の環境への排出量推定モデル(プロセスモデル)構築 昨年度に続き,3槽開放型洗浄装置を利用し,代表的な装置条件と運転条件による排出量の変化を実測した。気相内の挙動を検討するために,数値流体力学シミュレーションを行い,冷却水温と外気温との大小関係によって,洗浄機内部の流動現象に違いがあり,また,これが洗浄剤蒸気の排出と大きく関連することを明らかにした。 (4)環境,健康,安全リスク評価モデル構築 スイス連邦工科大学グループがこれまでに体系的に整理した評価実施例を参考にし,対象としている化学物質および洗浄プロセスにおいて,実施すべきリスク評価を選定し,評価に必要な情報を抽出し,評価の結果を統合的に設計に利用するモデルを構築した。 (5)情報基盤の設計と実装 様々なデータとモデルを体系的に蓄積することが可能なデータベースと,そのデータベースから情報を取り出すエンジンについて,(1)のIDEFOモデルに加え, UMLモデルによって概念設計を行った。
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