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2006 年度 実績報告書

有機触媒を用いた難分解性プラスチックの画期的なケミカルリサイクル技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18310057
研究機関山口大学

研究代表者

上村 明男  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30194971)

研究分担者 堤 宏守  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90211383)
岡本 浩明  山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (10274185)
キーワード化学リサイクル / 解重合反応 / 触媒 / 高分子合成 / 廃棄物再資源化
研究概要

最近われわれが開発した廃FRP(繊維強化プラスチック)の化学分解法、および分解したモノマーを用いた再樹脂化について検討した。廃FRP超臨界メタノール中種々の有機または無機触媒存在下分解を行った。無機触媒についてはアルカリ金属塩を用いて、超臨界メタノール中でのFRPの分解反応を検討した。K_2CO_3,Cs_2CO_3やK_3PO_4を用いたときにはフタル酸ジメチル、リンカーの大半は回収されるものの、ガラス繊維にはまだ少量のリンカーの付着が認められ、可溶化が完全ではないことがわかり、本分解反応におけるDMAPの触媒としての優位性が確認された。また、有機触媒については、市販の4ブロモピリジンを用いてBuchbaldの方法でPd存在下各種2級アミンをピリジンの4位に導入した。これらを用いてFRPの分解反応を検討したところ、分解は速やかかつ完全に進行するものの、有機触媒はいずれも分解して回収できないことがわかった。現在引き続き加水分解されにくい触媒の創生探索を進めている。
再合成に用いるモノマー成分は廃FRPを超臨界メタノール中で分解したものを用いた。中規模プラントで分解したFRPのモノマー成分のGC定量からフタル酸ジメチル(DMP)の含有量を57wt%と決定した。これを用いて回収DMPとバージンDMPの混合比を種々変えて樹脂化実験を行った。いずれの場合も樹脂化したが、その硬度は混合比によって大きく変化した。すなわち、回収DMPの混合比を増やしていくと、回収DMPの割合が約50%程度までは硬度の低下があまり見られないが、それ以上に増加させると急激に硬度の低下が見られた。また回収DMPのみでも樹脂化したが、それはバージンDMPから樹脂化したものの約半分の硬度しか持たないことがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effective Depolymerization Waste FRPs by Treatment with DMAP and Supercritical Alcohol2006

    • 著者名/発表者名
      Akio Kamimura
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      ページ: 586-587

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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