研究課題/領域番号 |
18310059
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
尾崎 保夫 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (10029308)
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研究分担者 |
片野 登 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (30315593)
林 紀男 千葉県立中央博物館, 生態環境部, 上席研究員 (60250156)
近藤 正 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (70279503)
宮田 直幸 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (20285191)
岡野 邦宏 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (30455927)
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キーワード | 八郎湖 / 水質浄化 / 水生植物 / アオコ / 動・植物プランクトン / 植生浄化 / 窒素・リン除去 / アレロパシー物質 |
研究概要 |
西部承水路に流入する百川流域の溜池群において、水生植物群落が動・植物プランクトンに与える影響を調査・解析し、水生植物の種多様性が高い上の頭などの溜池では、動・植物プランクトンの種多様性が高く、水生植物相が貧弱な新堤などの溜池では、動・植物プランクトンの種多様性が低いことを明らかにした。 ホザキノフサモ、センニンモ、ヒロハノエビモを植栽した角型水槽(縦158cm、横110cm、高さ59cm、水の保持量約1t)に、人工モデル汚濁水(窒素濃度6mg/L,リン濃度0.6mg/L)を水理学的滞留時間が20日となるように連続供給し,各水生植物の栽培管理が、水生植物のバイオマス生産量や窒素、リン除去機能に及ぼす影響を調査・解析した。水生植物の刈り取りによりバイオマス収穫量は1.4〜1.6倍に増加したが、両水槽のT-NとT-Pの除去速度はいずれも0.11g/m^2/日と0.012g/m^2/日で、刈り取りを行ってもT-NとT-Pの除虫速度に大きな差異が認められないことを明らかにした。 八郎湖の水質改善を図るため、大潟村方上地区に幅7m、長さ50mのヨシ植栽浄化施設を造成し、滞留時間が水質浄化機能に与える影響等を秋田県と共同で調査した。滞留時間を長く取り過ぎると水路内のDO濃度が低下し、CODやT-Pの溶出が認められたので、ヨシ植栽浄化施設の滞留時間を24時間前後で管理する必要のあることが示唆された。また、旧船越水道内に残存する溜池や旧湖岸農業用水路等より底質を採取し、埋土種子による水生植物の再生試験を行い、ホザキノフサモ、リュウノヒゲモなど8種類の沈水植物の再生を確認した。このため、平成21年度は八郎湖岸にこれらの底質をまきだし、沈水植物の再生試験を実施する予定である。
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