植物は緩やかではあるが様々な環境要因を認知する能力を有している。生体電位を用いてそれら要因を検知することが出来る。被験植物として、ポトスやカポックなどを選出し、環境要因(温度、湿度、気圧、光量、土壌中水分、肥料、空気汚染物)の変動に対する生体電位の特徴や空気浄化能力について明らかにした。生体電位は0.1秒毎に取り込まれ、その1分間の総和(積分値)特性を基本として採用している。温度など緩やかな変動に対しては10分間の積分値を採用した。明らかになった主な事項は以下の通りである。 ・雰囲気温度と生体電位の積分値は負の相関がある。 ・土壌中水分量と生体電位も負の相関がある。 ・光量と生体電位の関係はシグモイド関数により近似される。 ・湿度や気圧に関しては、測定範囲内では強い相関が認められなかった。 ・ホルムアルデヒドなどの空気汚染物が発生すると積分値特性にインパルス応答がでる。 また、環境要因に対して、植物の状態をディスプレイ上に顔表現で表すソフトを開発した。顔表現において、話者の目の移動を簡易カメラからの情報をもとに捉え、向き合っているかのようにして表示させる事ができるインターフェースを構築した。
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