研究課題/領域番号 |
18310063
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
久保 幹 立命館大学, 理工学部, 教授 (60249795)
|
研究分担者 |
森崎 久雄 立命館大学, 理工学部, 教授 (50125671)
立木 隆 立命館大学, 理工学部, 教授 (60026573)
松宮 芳樹 立命館大学, 理工学部, 助教 (40411227)
|
キーワード | バイオモニタリング / バイオレメディエーション / 無機化 / 環境DNA |
研究概要 |
[1]バイオモニタリング これまでに開発した環境DNA解析法を用いて、さらに特定の微生物の数を定量する技術開発を行った。具体的には、バイオレメディエーションで応用可能なロドコッカス属とゴルドニア属の定量方法を環境DNAとリアルタイムPRC法を用いて確立した。定量限界は、1×106個/g-土壌であり、土壌環境中での両微生物の定量的挙動解析が可能となった。環境データベースの構築は、農地土壌において約100サンプル、石油汚染土壌において約20サンプルの解析が終了し、データベースに加えた。 [2]農地評価技術、農産物生産 前年度の成果を受け(窒素循環において、アンモニアから亜硝酸への経路が律速)、窒素循環の流れを活性化するため、独立栄養細菌と従属栄養細菌の2つの種類のアンモニア酸化細菌を分離した。分離菌株の特性を調べたところ、独立栄養細菌の生育は遅いが、細胞あたりの酸化能力は非常に高いことが明らかとなった。一方、従属栄養細菌は生育は良いが、細胞あたりのアンモニア酸化能は低かった。独立栄養細菌を培養後、土壌に添加したところ、顕著にアンモニア酸化が促進され、窒素循環の活性化が認められた。 [3]炭化水素汚染土壌の浄化・保全関係 これまでに構築した石油汚染バイオレメディエーション技術を基盤とし、原位置バイオレメディエーションへ発展させるべく、諸条件の改変による分解活性の向上に取り組んだ。その結果、微量金属を含む栄養塩の開発、植菌量の最適化、光技術導入による分解能向上等により、原位置でのバイオレメディエーション開発に一定の目処が立った。一方、微生物を投入した場合の土壌環境中での拡散をシミュレーションするために、土壌を用いた拡散実験を行い、シミュレーションモデルを作成した。その結果、栄養塩の比重により拡散方向が著しく変化することが明らかとなった。
|