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2006 年度 実績報告書

浮遊ナノ粒子の粒子径・化学組成同時計測技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18310064
研究機関関西大学

研究代表者

岡田 芳樹  関西大学, 工学部, 教授 (90211119)

キーワード環境分析 / ナノ粒子 / 粒径計測 / 化学組成計測
研究概要

本研究では、50ナノメートル以下の気相中浮遊ナノ粒子に対して、既存技術では不可能であった粒径分布と粒子構成化学物質組成の迅速なその場観測を可能にする新規技術として、DMA(Differential Mobility Analyzer:微分型電気移動度測定装置)をもとに、オンラインで浮遊ナノ粒子の粒径ごとの化学組成を計測できる技術を新たに開発することを目的とする。この研究では、「気相ナノ粒子の高効率帯電化技術の開発」、「高透過率DMAの開発」、「オンラインで気相ナノ粒子の粒径ごとの組成を計測できる技術の開発」の3つの課題が重要であり、それらを中心に開発を行う。
研究の初年度である平成18年度は、浮遊ナノ粒子をより高感度に計測するために、DMAにて分級されるナノ粒子をより高効率で帯電させる技術を開発した。そこで、一般的に用いられる帯電効率数%以下の平衡帯電より帯電効率が高い方法として、コロナ放電を利用した単極荷電装置を試作した。単極荷電装置は、一般的な平衡帯電装置とは異なり、正あるいは負、一方のみのイオンを発生させそれを粒子帯電に利用する。それにより、平衡帯電のような両イオンの再結合がないので、帯電効率が高い。試作した単極荷電装置は、コロナ放電を用いて選択的に単極イオンを発生させ、粒子をイオンと衝突させて帯電させる構造を持つ。開発した荷電装置を用いて、気相に発生させたNaCl粒子をモデル粒子として、その粒子を荷電させてみた。その結果、一般的に用いられる帯電効率数%以下の平衡帯電と比較して、数倍高い帯電効率を実現できた。また、その帯電効率は、コロナ放電電圧や、放電距離に強く依存し、それらの操作、構造条件を最適化することができた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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