研究課題/領域番号 |
18310066
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研究機関 | 群馬工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小島 昭 群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40042593)
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研究分担者 |
藤重 昌生 群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (70218999)
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キーワード | asbestos / decomposition of asbestos / melt formation of CaCO_3-CaO-CaCl_2 |
研究概要 |
本研究は、安全で、安心な、低温でのアスベストの非繊維化、非石綿化を実施するものである。この目的を達成するために、2種類の実験を実施した。 1.カルシウム化合物と塩素系化合物を併用する低温分解 (1)分解条件の検討、(2)アスベストを含む材料(吹き付け材、スレート、石綿を含むセメント材など)の分解条件の検討、(3)分解生成物の分析、解析、分解機構の解明を行った。 本分解法の生成物はCa_2SiO_4などの従来の1300℃付近で行うアスベスト分解生成物と同じである。低温で進行する理由として、少量添加する塩の効果による融体の生成により、反応界面が拡大する。このため低温でも分解が顕著であったと推測した。その融体生成について、熱分析と走査型電子顕微鏡(SEM)観察で融体の確認とアスベスト表面を覆う付着物の変化を比較した。 2.電磁波を用いる新しいアスベスト低温分解技術の開発 電子レンジ内に電子レンジルツボを設置し、アスベスト-CaO成分-塩の分解実験を行った。また、アスベスト-CaO成分-融点降下剤を添加し、分解と溶融の同時処理を試みた。さらに、高周波誘炉を用いて検討した。得られたガラス状物質の粉末X線回折、SEM観察では、アスベスト由来のフォルステライト、および繊維形態物質は検出されなかった。電力という高付加エネルギーを用いるが、短時間処理の観点から省エネルギー効果が期待される。
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