研究課題
基盤研究(B)
18年度はまず、我々が考案した接触法を利用して、様々直径めリポソームが形成できることをした。まず、膜タンパク質の導入された脂質2重膜にガラス管などのマイクロノズルを近づけ、ジェット流をパルス的に発射する。このジェット流のパルス幅(時間)および、膜とノズルの距離、ノズル直径など、さまざまなパラメータを調整し、直径をある程度制御可能な条件を明らかにすることができた。ジェット流の発射の際に、主要なべシクルのほか、小さいベシクルもできるサテライト現象が起きることも分かった。これらを積極的に利用することによって、より小さいベシクルを作成できることもわかってきた。また、膜作成において、平面膜の作成法に関しても研究した。微細加工を利用して、マイクロサイズの微小孔を作成し、内部に脂質2重膜を作成する。孔の形成には、高分子フィルムであるパリレン樹脂を利用した。その結果、複数の孔に安定して2重膜が再構成できることが分かった。これらの結果の一部は18年度の化学とマイクロシステム国際会議(microTAS2006)にて発表し、好評を得た。続いて19年度は、、実用化に向けて大量にベシクルを作製するために、安定した平面膜アレイの構築を目指した。接触法を応用し、3x3の平面膜を電気的に絶縁した状態で形成することに成功した。さらにそこヘチャンネル電流を発生するペプチドや膜タンパク質を導入し、活性が維持されることを電気的に計測した。また、多チャンネルでの同時計測にも成功した。これらの研究成果によって、多チャンネル同時計測が可能な膜タンパク質チップの創製へ大きく近づいたと考えている。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (8件)
Analytical Chemistry 80
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