研究概要 |
研究実績の概要(2007/4-2008/3) 本研究の目的は,日本のハイテクベンチャーの活性化のための課題(人材調達,知的財産権の役割,利益相反)を明確にすることである。本経過報告書ではまず研究活動の内容を概観し,関連の研究発表や出版物について挙げる。 2007年度は,2007年8月シンガポールにおけるシンポジウム「アジア諸国のイノベーションにおける大学研究の役割」第1回で日本の状況に関しての報告を行った。本シンポジウムの第2回は2008年2月にシンガポールにおいて行われ,初回の報告を発展させる形でスタートアップ企業のビジネス形態や知的財産管理などに関しての報告を行った。2007年9月には目本医薬ライセンス協会主催で,目本のバイオベンチャーや創薬において近年の産学連携における変化や課題に関する講演を行った。2007年10月には,日本学術振興会と全米科学財団(NSF)共催のシンポジウム「グローバル情報コモンズのデザイン:フロンティア,サイエンスのイノベーションへ向けて」において,知的財産をアントレプレナーシップとイノベーションの接点という観点から分析した報告を行った。2007年12月に京都大学におけるシンポジウム「産学連携セミナー2007:成功する医学領域の産学連携を考える」で創薬分野における産学連携に関する報告を行った。2008年2月には米国サンディエゴにおけるAUTM(大学技術管理者協会)の年次総会で技術移転関係の人材調達に関する報告を行った。同3月には米国におけるシンポジウム「アジアのイノベーションにおける知的財産権の役割」(イリノイ大学)において,新規企業にとっての特許の重要性およびイノベーションにおける新規企業の役割に関する報告を行った。 本研究の結果の一部は,Journal of Technology Transfer(2007年8月号,単著,査読有)において"The beginning of university entrepreneurship in Japan:TLOs and bioventures lead the way"として掲載された。また,2007年8月にはオクスフォード大学出版局からBridging Islands(単著,副題はVenture Companies and the Future of Japanese and American Industry)が出版された。更に,2007年12月には,"Prospective and retrospective evaluation systems in context: insights from Japan"と題する章が含まれたからChanging Governance of the Sciences: the Advent of Research Evaluation Systems(Sociology of the Sciences Yearbook)。(Whitley,Richard&Glaser,Jothen編Springer社(Dordrecht, Netherlands))が出版された。
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