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2006 年度 実績報告書

都心の住宅地における斜面災害危険度予測図「崖っぷちマップ」の作成

研究課題

研究課題/領域番号 18310129
研究機関京都大学

研究代表者

釜井 俊孝  京都大学, 防災研究所, 助教授 (10277379)

研究分担者 田村 昌仁  建築研究所, 国際地震工学センター, 上席研究員 (50179909)
キーワード都市 / 斜面災害 / リスク評価 / ハザードマップ / 東京
研究概要

目黒川下流地域について、航空レーザー測量による崖っぷち盛土の同定手法について検討した。高さ精度15cm、水平精度50cmのレーザーデータについて、自動地物判別、手動地物判別を行い、ステレオペア判読による地盤高さを求めて詳細DEMを作成した。しかし、この結果について現地調査を行ったところ、盛土の抽出精度は満足できる水準に達しておらず、実際の精度は航空写真測量と同様であることが判明した。これは、対象とする都市域(住宅密集地)では、地物が狭い範囲で急激に変化し、障害物が非常に多いため、レーザーの輝点が必ずしも地山に打たれていない事が原因である。そこで、米軍撮影空中写真(1947年撮影)と現在の空中写真を基に航空写真測量によるDEMを作成し、差分による盛土の抽出を試みた。その結果、精度は良好であるが、対象地域の開発が、ほぼ戦前に終了していたため、大規模な盛土の抽出は測量的手法では難しい事が判明した。
また、全域の地表踏査を行った結果、対象地域の斜面には大谷石の空石積擁壁が広く分布している事が判明した。大谷石は、耐火性に優れているため、1923年関東地震以後に東京で一般に用いられるようになった。しかし、この種の擁壁は、過去の地震によってしばしば倒壊しており、耐震性が期待できない。また、古いコンクリート擁壁には、しばしば変形が認められる等、「崖っぷち」の構成要素が広く分布する事が判明した。今回の調査を基に、「崖っぷち」の調査表を作成したので、今後は全数調査を行って、分布を確定する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 宅地造成地の斜面 -形成史,災害,メインテナンス-2006

    • 著者名/発表者名
      釜井俊孝
    • 雑誌名

      地質と調査 06・3

      ページ: 30-35

  • [雑誌論文] 総説 宅地盛土の被害と対策2006

    • 著者名/発表者名
      釜井俊孝
    • 雑誌名

      基礎工 34・10

      ページ: 2-6

  • [図書] 実務に役立つ地質図の知識, 3-1宅地と盛土2006

    • 著者名/発表者名
      釜井俊孝
    • 総ページ数
      234
    • 出版者
      オーム社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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