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2007 年度 実績報告書

都心の住宅地における斜面災害危険度予測図「崖っぷちマップ」の作成

研究課題

研究課題/領域番号 18310129
研究機関京都大学

研究代表者

釜井 俊孝  京都大学, 防災研究所, 教授 (10277379)

研究分担者 田村 昌仁  建築研究所, 国際地震工学センター, 上席研究員 (50179909)
キーワード都市 / 斜面災害 / リスク評価 / ハザードマップ / 東京
研究概要

今年度は,解析モデルの作成,地盤パラメータの検討,中越沖地震調査による事例の検討の3点を実施した.それらの成果は以下の通りである.
1.「崖っぷち」のリスク評価を行うため,目黒川下流域において,広域のFEM解析モデルを作成した.このモデルの地表部は,昨年作成した詳細地形モデルを用いた.解析に用いるハードウェアの物理的制約から,地質構造は,基盤,ローム,盛土(沖積層)に単純化した.全てを弾性と仮定したtest runにおいて,崖っぷちの地震動は,台地の内部に比べて2倍以上増幅し,地形効果が確認された.平成20年度は,このモデルを用いて地盤強度パラメータを様々に変化させ,崖っぷちのリスク評価を行う予定である.2.谷埋め盛土の不撹乱試料をサンプリングし,繰り返し三軸圧縮試験を行った.その結果,対象地域に分布する盛土材としてのロームは,ほぼ粘性土として動的性質(繰り返しせん断による剛性率の低下傾向)を有している事がわかった.
3.2007年新潟県中越沖地震では、様々な種類、規模の災害が発生した。刈羽原発の被害が注目を集めたが、斜面災害も、柏崎市とその郊外の比較的狭い地域にまとまって発生し、重要な事例が多く得られた。同様の都市型の斜面災害は、過去の震災においても発生しているが、今回は、斜面災害の形態と空間分布が、都市「柏崎」の発展の過程に深く関連している点が特徴である.すなわち,高リスクな都市構成要素(盛土や古い擁壁)の中心市街での蓄積、及びそれらの郊外への拡散を,災害発生要因として指摘することができる。これらは、人口と経済活動のドーナツ化現象の結果であり、わが国の多くの都市に共通した問題である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 1596年慶長伏見地震による古墳の地すべり2008

    • 著者名/発表者名
      釜井俊孝・寒川 旭・守隨治雄
    • 雑誌名

      応用地質 48

      ページ: 285-298

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 戸建住宅の敷地選び-斜面災害の視点から-、687、pp.2007

    • 著者名/発表者名
      釜井俊孝
    • 雑誌名

      建築技術 687号

      ページ: 88-90

  • [雑誌論文] 盛土の被害事例2007

    • 著者名/発表者名
      釜井俊孝
    • 雑誌名

      地質と調査 114号

      ページ: 11-15

  • [雑誌論文] Earthquake risk assessment of artificial fill slope in urban residential region2007

    • 著者名/発表者名
      Toshitaka KAMAI
    • 雑誌名

      Proc. 2nd Mlaysia-Japan Symp. on Geohazards and Geoenvironmental Engineering 1

      ページ: 171-180

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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