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2006 年度 実績報告書

パーキンソン病に関わる蛋白質の中間領域中性子散乱法による構造研究

研究課題

研究課題/領域番号 18310148
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

内藤 幸雄  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任教授 (20312233)

研究分担者 杉山 正明  京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10253395)
和田 圭司  国立精神神経センター, 神経研究所, 部長 (70250222)
古坂 道弘  北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (60156966)
藤田 文行  北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (10002312)
本間 彰  北海道大学, 大学院工学研究科, 技術職員 (80374594)
キーワード中性子小角散乱 / 中性子モノクロメータ / タンパク質溶液散乱 / 中間領域散乱 / 湾曲化完全結晶
研究概要

この研究の目的は、パーキンソン病の発症に深く関連しているシヌクレインなどのタンパク質の溶液中での会合状態、タンパク質の形状を調べることにある。そのために、本来不可欠ではあるが、これまで注目されてこなかったQ【approximately equal】0.1〜0.5A^<-1>の領域の中間領域散乱を効率よく測定するための中間領域散乱装置(iANS)の開発を行っている
まず中性子波長が3A〜6A程度の領域で、波長バンド幅Δλ/λができるだけ大きな単色中性子を取り出すための装置を製作した。これは、完全結晶Siをこれまでに比較し強く湾曲し、波長バンド幅を広げる装置である。通常は曲げ半径10m程度までしか曲げない物を、Siを0.5t程度まで薄くすることで、半径lm以下まで曲げるような装置である。また、この湾曲化装置を回転、X-Y軸での移動、及びチルトするためのゴニオを設計、製作した。
このモノクロメータが理論通りに機能することを確認するため、北海道大学電子ライナックのパルス中性子源を用いて結晶からの回折角と中性子の結晶への入射位置の相関についての測定を行い、間違いが無いことを確認した。この測定の一環として、中性子検出器に関して位置分解能、位置の直線性、計数率等の測定を行った。
中性子波長を可変とするため、モノクロメータ遮へい体からのビームの引き出し角は60°から100°近くまで変化させなければならない。そのため、角度変化に対応してビームを引き出し、ビームシャッターとしても機能するモノクロメータ波長変更用機器を作成した。また、そのビームを受け、試料位置まで中性子ビームを導くための真空散乱槽を作成した。
測定に供するパーキンソン病の原因タンパク質であるUCH-L1,α-synuclein等の正常体、遺伝子疾患型を合成。
平成18年度に装置の約2/3が完成した。平成19年度に残りの部分を完成させ、夏前頃から中性子を用いた装置の性能試験を行う予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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