研究課題/領域番号 |
18310159
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
熊谷 圭知 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (80153344)
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研究分担者 |
石塚 道子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20149553)
三浦 徹 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (00199952)
荒木 美奈子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (60303880)
棚橋 訓 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (50217098)
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キーワード | 開発 / ジェンダー / ローカル / フィールドワーク / グローバル |
研究概要 |
最終年度となる2008年度には、当初の予定通り、3回の共同研究会を実施した。 第1回共同研究会(7月12-13日)では、これまでの2年間の研究会を振り返り、その成果と課題を確認するとともに、研究会の最終年度における成果報告のあり方等を中心に議論した。そこでは、「開発」「ローカル・センシティヴ」の意味内容があらためて問題となり、「開発」とは、開発援助(開発的介入)に限らず、グローバル化にともなう社会変化や言説を含むものであること、それがどのようにジェンダー規範や関係の変容と絡み合いながらローカル社会の変容として現出しているかを、各自がフィールドワークに根差しながら記述していくのが本研究の中心課題であることが確認された。成果報告については、一般書の刊行をめざすことが合意された。 第2回共同研究会(12月20-21日)は、「『ジェンダーと開発』をめぐる『知』と『実践』の共有」と題し、1日目には、JICAの職員や専門家として開発実務・実践に関わってきた経験をもつゲストスピーカーが問題を提起した。2日目には、科研メンバーの側から「ジェンダーと開発」理論と実践の変遷と課題が整理され、研究者と実践者の相違と連携の可能性が論じられた。その中では、ジェンダーの差異のみに特化するのではなく、階級や人種などと交差させたインターセクショナルな視点から「社会的排除」を論じていく必要性、分析・分解していく研究者の視点だけでなく統合・連帯していく実践者のアプローチの重要性などが指摘された。 第3回の研究会(2月20-22日)は合宿形式で行ない、成果刊行物の内容について、参加者が各自の構想を述べ、全体の構成と枠組みについて詰めた議論を行なった。原稿の執筆期限を2010年2月とし、成果を2010年度中に一般書として刊行するため、近日中に出版社と交渉を行なうことが合意された。
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