研究課題/領域番号 |
18310162
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
土屋 由香 愛媛大学, 法文学部, 教授 (90263631)
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研究分担者 |
戸澤 健次 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10116957)
貴志 俊彦 神奈川大学, 経営学部, 教授 (10259567)
谷川 建司 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10361289)
栗田 英幸 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (60335883)
三澤 真美恵 日本大学, 文理学部, 准教授 (90386706)
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キーワード | 政治学 / 西洋史 / 東洋史 / メディア / 冷戦 / 文化外交 / アメリカ合衆国 / アジア |
研究概要 |
最終年度であるH20年度は、研究分担者および海外研究協力者による、3年間の研究成果をまとめた本の出版、そしてそれにあわせた国際シンポジウムの開催が大きな目標であった。6月に海外研究協力者の呉翔君氏(台湾・国立東華大学)と金麗実氏(韓国・釜山大学)を招いて、日本大学にて研究会および出版打合せ会議を開催。話し合いの結果、本の主題は「文化冷戦」という研究枠組みを前面に押し出すとともに、アメリカ側のグローバルな文化・情報戦略と、それがアジア五カ国(日本・韓国・台湾・フィリピン・ラオス)においてどのように受容され、また変容を迫られたのかという双方向性に焦点を当でたものにすることが決まった。また、2月の出版に向けてのスケジュールを決定し、出版社の選定も行った。 以後、各自執筆を進めるとともに、夏季休業中にそれぞれ追加的な資料収集を行った。10月4日、早稲田大学にて完成した原稿を持ち寄り、共同研究の成果としての整合性を高めるための読み合わせを行った。これに基づき微調整した原稿を再提出していただき、本格的な編集作業に入った。また土屋は6月にBerkshire Conference for the History of Women(米国ミネソタ大学)、10月にAmerican Studies Association(米国ニューメキシコ州アルバカーキ)にて、研究成果の一端を学会報告した。 2月中旬、研究成果が『文化冷戦の時代-アメリカとアジア』(国際書院)として刊行された。これを受けて2月28日、執筆者10名(日本、米国、韓国、台湾)が愛媛大学に集まり、国際ラウンドテーブル「文化冷戦の時代-アメリカとアジア」を開催した。本研究の意義は、アジア研究者とアメリカ研究者との共同研究によって冷戦研究の新しい方向を開拓したこと、「文化冷戦」について米国とアジア5カ国の具体的事例を実証的に解明したこと、そして現在急速に発展しつつある文化外交や情報政策の研究に新たな貢献を行ったことであると考える。
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