研究課題/領域番号 |
18310171
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
岡 佳子 大手前大学, 総合文化学部, 准教授 (50278769)
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研究分担者 |
勝浦 令子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (30185821)
平 雅行 大阪大学, 文学研究科, 教授 (10171399)
吉田 一彦 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (40230726)
原田 正俊 関西大学, 文学部, 教授 (40278883)
岡村 喜史 龍谷大学, 文学部, 准教授 (50340493)
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キーワード | ジェンダー / 尼寺 / 比丘尼御所 / 仏教 / 宗教 / 尼門跡 / 中宮寺 / 慈受院 |
研究概要 |
本年度の主要な活動内容は、(1)尼寺調査、(2)研究会の実施、(3)国際シンポジウムの開催である。(1)尼寺調査は中宮寺門跡(8月2〜8日、11〜16日)と、大阪府藤井寺市の道明寺予備調査(12月4・5日)を実施した。中宮寺では主に調査文書のマイクロ撮影を行い、国際共同研究のためボストン大学准教授ジーナ・コガン氏が調査に参加した。河内の道明寺は、中世には律宗尼寺として繁栄し、近世には門前に175石の朱印領を安堵された在地性の強い尼寺で、予備調査によって近世初頭から近代の多数の文書があることが明らかになり、尼門跡寺院と比較のうえで重要であるため来年度の本調査実施を決定した。ほぼ中宮寺、慈受院、霊鑑寺の文書調査が終了したため、2回の尼寺文書調査検討会を実施し、調査書の内容を検討した。さらに慈受院蔵の日記類の撮影も行った。 (2)国際シンポジウムの準備として、第11回尼寺文書研究会を開催(5月6日)し、牛山佳幸「女人禁制の日本的展開」、西口順子「女性と仏教研究と日本仏教史」の諸報告が行われた。 (3)平成19年11月2日・3日、米国ハーバード大学に於て、ライシャワー日本研究所、大阪大学荒木浩氏、井伊春樹氏を研究代表者とする科研プロジェクトとともに国際シンポジウム「(BEYOND BUDDHOLOOGUY:NEW DIRECTION IN THE STUDY OF BUDDHISM(「仏教学を超えて:日本仏教学の新しい方向」)を共同開催した。研究代表者・研究分担者11名が、第1日目のWOMEN AND THE HISTORY OF JAPANESE BUDDHISMの基調発表、第1パネル「宗教とジェンダー」第2パネル「尼僧の歴史」第3パネル「尼寺とその周辺」第4パネル「美術・工芸品に見る女性の信仰」に発表者として参加した。本パネルでは日本の古代から近代史、中国史、美術史の多岐にわたる発表が行われた。また本会議には米国の宗教・歴史・美術史・ジェンダー等の研究者約20名が参加し、2日の円卓会議も含め両国の研究者間で活発な討議が交わされた。
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