研究課題/領域番号 |
18320014
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三浦 秀一 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (80190586)
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研究分担者 |
熊本 崇 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (00153354)
鶴成 久章 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20294845)
大野 晃嗣 東北大学, 大学院文学研究科, 講師 (50396412)
渡辺 健哉 東北大学, 大学院文学研究科, 専門研究員 (60419984)
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キーワード | 科挙 / 中国哲学 / 東洋史 / 登科録 / 論 / 策 |
研究概要 |
今年度から始まった本研究課題をスムーズに推進すべく、研究代表者と研究分担者のほか関係する大学院生や国内外の研究者をも会員として「応用科挙史学研究会」と称する研究組織を作り、これまで3回の研究集会を開催した。第1回研究集会(2006.9.21.於東北大学文学研究科棟)では「元明時代の科挙をめぐる諸問題」とのテーマのもと、渡辺健哉が「元代科挙研究の現状と課題」、鶴成久章「明代の科挙制度と朱子学-体制教学化がもたらした学びの内実-」と題する報告を、第2回研究集会(2006.12.11.於東北大学文学研究科棟)では「科挙文献の史料的意義」とのテーマのもと、三浦秀一が「論策の魅力-明代思想史研究の立場から-」、劉海峰が「科場試文的史料価値-以科場策問為中心-」と題する報告を、第3回研究集会(2006.12.13.於東北大学文学研究科棟)では「官僚制度と書院研究」とのテーマのもと、大野晃嗣が「明代観政制度考」、とう洪波が「聖化与規範-学規指導下的南宋教育制度-」と題する報告をおこなった。劉氏は廈門大学教育研究院の院長であり、とう氏は湖南大学岳麓書院の教授であって、それぞれ科挙学および書院研究に関する中国の第一人者である。また第3回研究集会には、コメンテーターとして山形大学人文学部教授であり明代政治史の専門家である新宮学氏を招いた。そのほか上記の渡辺と大野は、大学院生の協力を得て宋から清にいたる時期の科挙に対する研究論著目録を作成中でもある。 このように、科挙研究に関する現状への認識を深めつつ、科挙文献の持つ史料的価値を多角的に解明し、また中国の専門家とも連絡を取りながら、本研究組織に属する分担者がそれぞれの課題のもとで研究を始めことが、本年度の研究実績である。次年度以降は、海外での調査や研究発表などをも試みて研究の進展を図るとしたい。
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