研究課題/領域番号 |
18320021
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研究機関 | 京都造形芸術大学 |
研究代表者 |
鎌田 東二 京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (00233924)
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研究分担者 |
梅原 賢一郎 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (60232906)
河合 俊雄 京都大学, 教育学研究科, 教授 (30234008)
島薗 進 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20143620)
黒住 真 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (00153411)
原田 憲一 京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (90134147)
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キーワード | モノ学 / 感覚価値 / 身体論 / 認知科学 / 聖地 / 肉彩論 / 知覚 / もののあはれ |
研究概要 |
平成18年度には「モノ学・感覚価値研究会」を組織し、年5回の研究会(15人の研究分担者・研究協力者の研究発表、京都開催4回、東京開催1回)とフィールドワーク(5回)、および2回の研究調査合宿(山形県出羽三山、奈良県大神神社・天河大弁財天社など)を行なった。その研究成果は「モノ学・感覚価値研究第1号」(17本の論文掲載)に掲載発表し、また同研究会ホームページ(URL:http://homepage2.nifty.com/mono-gaku/)に掲載し、研究者や一般利用者に公開し、反響を呼んでいる。その反響の一部は、朝日新聞、京都新聞での研究代表者インタビューとして、また毎日新聞、徳島新聞に記事として掲載された(これらは参考資料として添付している前掲研究雑誌に再録している)。研究会には研究分担者・研究協力者の他、本学や他学の大学院生・学生・一般参加者が参加し、毎回30名ほどの参加者を見ている。 研究内容の成果に関しては、モノおよび感覚価値の原理的研究を鎌田東二、梅原賢一郎、河合俊雄、原田憲一らが進め、事例研究を藤井秀雪、松生歩、大西宏志、関本徹生、近藤高弘らが進めた。特に創作・表現系の研究者や創作者(制作者)が入ったことによって、モノに関するより具体的な事例研究と認識が深化した。それにより、「もののあはれ」や「もののけ」から「ものづくり」に至る「モノ」に関わる日本文化の諸相が、宗教・芸術創作・身体技法・思想などの多方面から考察され、斬新な視点と主張・見解が続々と発表されてきている。またモノ学・感覚価値研究会には大学院生や大学生の若手研究者が5名助手として関わり、研究会の報告やまとめ、自らの研究発表も行なっており、若手研究者育成にも成果をあげている。全体として、初年度の研究成果としては多大の実りがあったと総括できる。
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