(1) 日本文明を作り上げてきた創造力の基底をなすと考えられる「モノ」認識と、その「モノ」認識に基づく価値観と表現のありようを、宗教学・美学・芸術学・比較文化論・比較文明論・脳科学の観点と研究成果を取り入れながら、原理的かつ事例的に研究し、創造力研究とその表現・制作に寄与する。 (2) 日本人が「モノ」をどのように捉え、「モノ」と心と体と命及び自然との関係をどう見てきたかを検証すると同時に、などの快美を表わす感覚価値形成のメカニズムを分析する。 (3) 「モノ」が単なる「物」ではなく、ある霊性を帯びた「いのち」を持った存在であるという「モノ」の見方の中に、「モノ」と人間、自然と人間、道具や文明と人間との新しい関係の構築可能性があると考え、そのあり方を探る。 (4) 21世紀文明創造に向けて、新しい人間認識と身体論と感覚論の深化と再編集をはかる。 (5) 人間の幸福と平和と結びつく「モノ」認識と「感覚価値」のありようを探りながら、認識における「世直し」と「心直し」を探る。 (6) 「モノ」と「感覚価値」を新しい表現に結びつけ、大胆な表現に取り組む。
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