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2007 年度 実績報告書

最澄および天台宗の思想・活動から見た神仏習合思想の受容と展開に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18320024
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

吉田 一彦  名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (40230726)

研究分担者 大山 誠一  中部大学, 人文学部, 教授 (90410670)
脊古 真哉  名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 研究員 (20448707)
キーワード神仏習合 / 仏教史 / 本地垂迹 / 最澄 / 天台宗 / 比叡山 / 中国の仏書 / 神社
研究概要

本年度の研究の一つの中心は、中国における調査であった。中国西安市およびその近郊の調査を実施し、多くの知見を得ることができた。特に、中国の寺院では、現在もそのほとんどにおいて伽藍神がまつられていることを実見することができたのは大きな成果であった。中国の神仏習合は、この伽藍神の成立と展開を考えるところから着手すべきであり、それと日本の神仏習合との比較研究を行なうことは重要な研究テーマになりうるものと考えている。あわせて中国における「地主神」の観念の有無についても予備的な考察を行なうことができた。また、法門寺出土の遺品、慶山寺出土の壁画、咸陽市博物館の墓誌を実見することができたのも大きな収穫であった。この方面の日中比較研究の必要性も痛感した。
研究代表者の吉田は、また、福岡県の大宰府およびその近辺の調査を行ない、最澄の神仏習合を考える上で重要となる竈門山寺跡を実見調査した。現在、竈門神社には寺院の跡があり、これが竈門山寺跡だろうと推定されている。その他にもいくつかの寺院、神社の調査を行ない、写真撮影を行ない、収集資料の電子化による整理を実施することができた。
また、本年度は東京、名古屋で研究会を行ない、有効な研究成果の報告を得ることができた。研究分担者の大山誠一は、伊勢神宮の成立と展開に関する研究を行ない、伊勢神宮の地主神の問題について考察した。脊古真哉は旧仏教から新仏教への展開の実相に関する研究報告を行ない、神信仰との関わりについて考察を深めた。また、本研究に参加している三人全員が聖徳太子信仰に関して研究を深め、それぞれ研究論文を発表した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] 天寿国曼荼羅繍帳銘文の人名表記2008

    • 著者名/発表者名
      吉田一彦
    • 雑誌名

      中部大学国際人間学研究所『アリーナ』 5

      ページ: 236-249

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 古代国家論の展望2008

    • 著者名/発表者名
      吉田一彦
    • 雑誌名

      歴史科学者評議会『歴史評論』 693

      ページ: 27-40

  • [雑誌論文] <聖徳太子>誕生の時代背景2008

    • 著者名/発表者名
      大山誠一
    • 雑誌名

      中部大学国際人間学研究所『アリーナ』 5

      ページ: 150-185

  • [雑誌論文] 絵画史料から見た初期真宗門流の痕跡2008

    • 著者名/発表者名
      脊古真哉
    • 雑誌名

      『同朋大学仏教文化研究所紀要』 27

      ページ: 27-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「山の民」の聖徳太子信仰2008

    • 著者名/発表者名
      脊古真哉
    • 雑誌名

      中部大学国際人間学研究所『アリーナ』 5

      ページ: 290-297

  • [雑誌論文] 『日本書紀』仏教伝来記事と末法思想(その1)2007

    • 著者名/発表者名
      吉田一彦
    • 雑誌名

      名古屋市立大学大学院人間文化研究科『人間文化研究』 7

      ページ: 171-186

  • [雑誌論文] 荒木満福寺考2007

    • 著者名/発表者名
      脊古真哉
    • 雑誌名

      寺院史研究会『寺院史研究』 11

      ページ: 1-28

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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