研究課題/領域番号 |
18320030
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研究機関 | 秋田公立美術工芸短期大学 |
研究代表者 |
樋田 豊次郎 秋田公立美術工芸短期大学, 学長 (40132708)
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研究分担者 |
松原 龍一 独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館, 学務課, 主任研究員 (40270491)
横溝 廣子 東京芸術大学, 大学美術館, 准教授 (90205229)
天貝 義教 秋田公立美術工芸短期大学, 産業デザイン学科, 教授 (30279533)
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キーワード | 伝統 / 戦前 / 官設美術展 / 近代工芸 / 楽浪漆器 / 津田信夫 / 山鹿清華 / 文化財 |
研究概要 |
「昭和戦前期の官展工芸における『伝統』的作品の調査研究」という枠組みのもと、平成19年度はつぎの研究発表と作品調査をおこなった。 研究発表 1 宣承慧(韓国国立中央博物館研究員、研究協力者)「韓国における日本美術の展示」 2 前川公秀(千葉県立美術館主幹、研究協力者)「津田信夫の現存作品について」 3 松原龍一(京都国立近代美術館主任研究員、研究分担者)「山鹿清華の染織について」 作品調査 1 秋田市赤れんが郷土館所蔵「小場恒吉の日本工芸図案」(参加者:樋田豊次郎、松原龍一、横溝広子、前川公秀山田敦雄、蔵田愛子) 2 韓国国立中央博物館所蔵「津田信夫の鋳金作品、および楽浪漆器の調査」(参加者:樋田豊次郎、松原龍一、前川公秀) 以上により、津田信夫と山鹿清華の作品研究が進展し、とくに李王家の美術品蒐集と近代日本美術との密接な関係が明らかになった。また、楽浪漆器の発掘に携わった小場恒吉については、楽浪漆器を評価する小場の工芸史的な立脚点が明らかになった。 韓国に残存する楽浪漆器の遺品については、韓国国立中央博物館で実地見分することができ、これまで写真等で紹介されることのなかった細密な装飾文様などを確認することができた。慶州国立博物館々長の李栄勲氏から楽浪漆器にかんする見解を聞けたことも、今回の「楽浪漆器」研究を進展させるものとなった。
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