研究課題/領域番号 |
18320035
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
神林 恒道 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (80089862)
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研究分担者 |
上倉 庸敬 大阪大学, 文学研究科, 教授 (90115824)
藤田 治彦 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00173435)
大橋 良介 龍谷大学, 文学部, 教授 (30093165)
仲間 裕子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70268150)
大久保 恭子 関西外国語大学, 国際言語学部, 教授 (70293991)
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キーワード | アジア / 美学 / 伝統と近代 / インターカルチュラル / 日本 / 台湾 / 韓国 / 中国 |
研究概要 |
平成19年度は立命館大学衣笠キャンパスで8月27日〜29日の三日間にわたって、第5回アジア芸術学会を開催した。テーマは「アジア藝術学の新たなる潮流」とし、アジア芸術学の<現在>を理論と実践の両面から究明することを目的とした。日本、韓国、中国、台湾、タイ、インドネシア、トルコ、アメリカの研究者による発表の他、シンポジウム「アジア的感性とは何か」、鼎談「日本のハリウッド・京都太秦」によって、最前線の研究発表と専門領域の研究者・有識者による活発な討論が行われた。また、日本最古の仏教音楽である「声明」のグループ、<七聲会>のパフォーマンスも実施された。主に若手研究者を対象とした分科会においては、(1)アジア的モダニズムとは、(2)オリエンタリズムの今、(3)オタク・カルチュアのフロンティア、の3つのテーマを掲げ、立命館大学、同志社大学、大阪大学、神戸大学、武漢大学の院生を中心としたスピーカーによる報告と意見交換が行われた。第5回学会の内容はアジア藝術学会のHPに報告されている他、発表論文の一部は、平成20年度に台湾で創刊される学会誌に掲載される。この国際的規模の学会によって「アジア的美意識」についてのアジア諸国相互の共通理解が飛躍的に深まることは間違いないと思われる。次回のアジア藝術学会は平成20年10月、台湾での開催がすでに決定している。 アジアの美学の相互理解のための金英那著『韓国近現代美術史』の翻訳は、韓国での実地調査を経て、主に研究分担者によって着実に進められている。陳望衡著『中国古典美学史』の翻訳とともに、平成20年度末までに出版される予定である。なお、本翻訳に関連した陳氏の講演、「空海と中国美学」(「東アジア美学史の構築に向けて」講演会)が大阪大学に於いて3月に行われた。
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